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プロコーチによる、コーチングマインドを活かしたオトンな子育ての仕方
2021.8.6
オトンが子どもの時の、親との出来事を思い出してみよう
世の中の子育てを楽しんでいる素敵なオトンの皆さま、こんにちは!お父さんコーチの山 田 真伸(やまだ まさのぶ)です。
前回までは、「オトンのコーチングマインドスキル編」で、子育ての場面で実際に活用できるスキルを中心に紹介しましたが、実践できましたでしょうか?
今回は「オトンのコーチングマインド応用編」として、話の軸をオトン側に持っていき、まずは、「オトンが子どもの時の、親との出来事を思い出してみよう」について考えてみましょう。
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オトンのオトンとの思い出が、子育てに与える影響
2007年に、「幼児期・児童期の親との思い出と現在の父子関係」を調べた興味深い研究(日本心理学会第71回 畿央大学 三好ら)があります。
大学生224人を対象として、幼児期や児童期の父親との思い出と、現在の青年期の親子関係を調査したものです。
結果として、「幼児期に、父親に良く関わってもらった・愛してもらったと感じている者は、現在の父親との関係が良好であった。」
そして、「将来自分が父親になった場合に、幼児期の父親の良い思い出や、現在の良い関係がモデルとなり、子育てにも影響を与えうる。」そんな考察をしています。
この研究が示すように、オトンの子どもへの関わり方の中で、オトンとの思い出が、今の自分の子育てに影響があり、「オトンのオトンとの思い出を想起してみることは、意味のある事。」そう言えるのかもしれません。
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否定せずに、自分の好きなことをやらせてくれた山田のオトン
私自身、オトンとの思い出を考えてみると、「自分の好きなことをやらせてくれた。」そんな記憶が今でも残っています。私は幼少期からずっとサッカーをやっていたのですが、オトンは土日になると良く試合を見に来てくれて、遠くへの試合でも送り迎えをしてくれました。
これは私がある程度成長してから、母親から教えてもらったことがあります。それは、「お父さんは、本当はあなたに野球をやらせて、プロ野球選手になってもらいたかったのよ。」
それを聞いて考えてみると、「あぁ、父ちゃんは私の好きなことをやらせてくれたのだな。」と何だか胸がジーンとなりました。
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俺は好きなことをやれなかったから、マサは、好きなことをやれ
もう1つ、オトンとの印象深いエピソードがあります。私は高校卒業後、北海道を出て愛知県にある大学に半年だけ通ったことがあります。通っている中で、「あれ?これは自分の本当にやりたいことなのか?」と思い悩み、半年で退学をして、今の仕事でもある理学療法士の養成学校に入りなおしました。
実家の札幌に戻って、駅までオトンが迎えに来てくれた車の中で、「わがまま言って、せっかく入った大学辞めてごめんなさい。」と私が伝えたところ、バックミラー越しにオトンが、「気にするな。俺は高校を出て、本当は教師になりたかったけど、色々な事情で就職するしかなかった。だから、マサは自分の好きなことをやれば良いんだ。気にするな。」そう答えてくれました。
私のオトンは(もちろんオカンもですが)、幼少期から、そして大きくなってからも、私の好きなことをやらせてくれた、イケてるオトンです。
この記事を読んでくださっているオトンの皆さんのオトンとの思い出はどんなことがあるでしょうか?
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子育てにおいては、承認がキーワード
私のオトンが、「子どもが好きなことをやらせてくれた。」と言うのは、「オトンが私の存在を承認してくれている。」このことがベースにあるのだと思います。
私のオトンは、私と違い(笑)、そんなに言葉数が多い方ではなく、どちらかと言うと無口な方ですが、幼少期から特に休みの日は、一緒に釣りに行ったり、一緒に戦いごっこをしてくれたり、一緒に朝ランニングをしたりと、私と“一緒に”色々なことを沢山してくれました。
“一緒に”の大切さは、ペーシングのところでもお伝えしましたが、子育てにおいてはとても大切なことです。
その意味で考えると、存在承認、ペーシングと言うスキルを、私のオトンはきっとコーチングスキルのことは知らなかったと思いますが、「子どもには好きなことをやらせたい。」というあり方に基づいて無意識に使っていたのでしょうね。
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オトンのオトンとの思い出を、今の子育てに活かそう
今、オトンとなり毎日子どもと接する中で、私自身がオトンから受けた沢山の愛情がベースとなり、似た立ち振る舞いを私の子どもたちにしていることにも、改めて気がつくことができました。
オトンの皆さんも、ぜひ、オトンとの思い出を想起してみてはいかがでしょうか?きっと、お腹の辺りが温かくなる、少し照れ臭い、そんな感覚が出るかも知れませんが、もし、今、子育てにおいて、子どもとの関わりで悩んでいることの解決策の一助となると嬉しいです。
次回は、「オトン同士で、子どもの自慢話をしてみよう」です。
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今までの連載と、これからの連載内容
【はじめに】
① オトン(お父さん)の日常の子育てにコーチングマインドを (4月16日公開)
【オトンのコーチングマインドスキル編】
② 子どもの話を最後、「。」まで聞くことの効果 ~傾聴~ (5月7日公開)
③ 子どものペースやテンポに合わせて寄り添ってみることの効果 ~ペーシングとリフレイン~ (5月21日公開)
④ 子どもが100点を取った時だけでなく、そもそもの存在を認めてみよう ~承認~ (6月4日公開)
⑤ 子どもには過去への詰問ではなく、未来への質問を ~質問~ (6月18日公開)
⑥ 子どもにはダメ出しではなく、目標や夢に対するフィードバックを ~フィードバック~ (7月2日公開)
⑦ 子どもへのコーチングマインドを活かした、イケてるオトンの声のかけ方 ~コーチングスキルのまとめ~ (7月16日公開)
【オトンのコーチングマインド応用編】
⑧ オトンが子どもの時の、親との出来事を思い出してみよう (8月6日公開)
⑨ オトン同士で、子どもの自慢話をしてみよう (8月20日公開)
⑩ オトンの今の仕事、そして夢の話を子どもにしてみよう (9月3日公開)
⑪ オトンとしての、あり方を考えてみよう (9月17日公開)
【おわりに】
⑫ かっちょいいオトンの背中を魅せ続けよう (10月1日公開)
毎月第1、3金曜日が連載予定日です。
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執筆者プロフィール
山田 真伸(やまだ まさのぶ)
コーチングオフィス Be a Smile代表
お父さんコーチ
言語化コーチ
北海道出身神奈川県在住
3人の子ども(12歳の男の子、4歳の男の子、2歳の女の子)+8歳のチワワ
【保有資格】
国際コーチング連盟アソシエイト認定コーチ
一般社団法人コーチングプラットフォーム認定コーチ
理学療法士
【大切にしていること】
あり方
「私自身が笑顔で、周りの人も笑顔にできる存在であり続けたい。」
ビジョン
「自分の選択に肯定感を持つ。」一人ひとりが笑顔でそう思える世界をつくりたい。
【コーチとしての活動】
2020年6月6日に理学療法士として会社に勤務する傍ら、個人事業主として「コーチングオフィスBe a Smile」を立ち上げ、プロコーチとしても活動を開始。
プロコーチとしての活動は、会社経営者、マネージャー層、子育てに悩むお父さん、医療介護従事者などを中心にパーソナルコーチングセッションやに加えて、コーチング、コミュニケーションに関しての企業研修、セミナー講師。2020年8月からは毎月、お父さんのためのお話し会(日常の子育てにコーチングマインドを)を主宰。その他にも、理学療法士の養成学校に通う学生のために定期的にプロボノコーチングセッションを提供し、未来の理学療法士をプロコーチとして支援している。
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