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プロコーチによる、コーチングマインドを活かしたオトンな子育ての仕方

2021.5.21

子どものペースやテンポに合わせて寄り添ってみることの効果 ~ペーシングとリフレイン~

世の中の子育てを楽しんでいる素敵なオトンの皆さま、こんにちは!お父さんコーチの山 田 真伸(やまだ まさのぶ)です。

 

前回は、コーチングスキルの傾聴を紹介しましたが、実践できましたでしょうか?

 

今回紹介するのは、子どもに寄り添いたいときに効果的な、“リフレイン”と“ペーシング”です。

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リフレインとは?

リフレインの効果

最初に、リフレインを紹介します。

 

リフレインは、相手の言葉をそのまま返すというスキルになります。子どもの言葉を繰り返すことで、「ちゃんと私の話を聞いてくれている♫」という感覚を与えることができます。

 

「言葉を繰り返すだけで良いの?」と思う方もいるかも知れませんが、ただ、機械的に言葉を返すと、わざとらしくなってしまいます。

 

その時に、私が2つ大切にしていることがあり、前回紹介した“傾聴”を行うことと、子どもの存在を認める“存在承認”です。(このことは次回の“承認”のスキルで詳しく説明します。)

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効果的なリフレインを実践から学ぶ

リフレイン実践

それでは、リフレインが上手く機能した会話を例にして、その効果を説明します。

 

子ども

「ママ〜、おなかすいたぁ。」

 

母親

「おなかがすいたんだねぇ。」

 

子ども

「はやく、ごはんたべたい。」

 

母親

「ごはん、たべたいんだね。」

 

「今、準備するから、待っててね。」

 

こども

「うん!」

 

いかがでしょうか?この会話は、我が家の妻と子どもであった実際の場面です。ちなみに、私の妻は、特にコーチングを学んでいませんが、このやりとりを見て、あまりにも見事な、リフレインを使用したやりとりに感動しました。

 

なぜなら、この手のやりとりだと、最初の子どもの、「おなかすいたぁ。」に対して、朝という準備で忙しい状況なので、「今、準備しているから、ちょっと待ちなさいっ!」となることが多いですよね。

 

そこを、「おなかがすいたんだねぇ。」「ごはん、たべたいんだね。」と、まずは、二回リフレインを行い、その上で、「今、準備するから、待っててね。」というリクエスト(これも大切なコーチングスキル)。それにより、子どもも機嫌良く、「うん!」と返事することに繋がります。

 

私は、このやりとりを見て、リフレインは、まずは、子どもの話、要求を聞くという傾聴、そして、ちゃんと存在を認めて聞くという、承認、この2つがやはり大事だなと感じました。

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ペーシングとは?

ペーシングとは

次に、ページングですが、相手のペースに合わせてコミュニケーションをとるスキルのことで、英語のpace(一歩、歩幅)に由来すると言われています。

 

例えば、

・話すスピード

・話す間

・話す声の抑揚

 

など、聞く側のペースに合わせるのではなくて、話す側のペースに合わせることが大切となります。前半部分でリフレインを紹介していますが、ペーシングのスキルの中に、「相手の言葉を繰り返す」も含まれており、リフレインを効果的に活用できると、ペーシングのスキルも上達してくると言われています。

 

なお、ペーシングは、話すことにだけに限らずに、視線を軽く合わせる、相手が笑えば自分も笑うことなども含まれます。

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「一緒に」からペーシングを考えてみる

ペーシングの極意

ペーシングのスキルを考える時に、「一緒に」というキーワードを切り口に考えてみると、子育てにおいて、

 

・一緒にご飯を食べる

・一緒にお風呂に入る

・一緒に遊ぶ

 

など、当たり前のように子どもと行っていることも、実はペーシングであると言えます。様々な「一緒に」を行う中で、話すスピードや間や抑揚などを、子どものペースに自然と合わせていますよね。

 

コーチングスキルという言葉だけを取ると、何か特別なことする必要があると思われる方が多いかと思います。でも、実は、普段の子育ての中で、知らず知らずのうちに、ペーシングのように、コーチングスキルを使っていることが多いです。

私自身がコーチングを学び始めて、「私のやっていることは、間違っていなかったのだ。」と、スキルに背中を押してもらった、そんな感覚があります。

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知ったうえでコーチングスキルを使おう♫

コーチングスキルの使い方

今回は、子どもに寄り添いたいときに効果的な、“リフレイン”と“ペーシング”を紹介いたしましたが、いかがだったでしょうか?

 

本文を読んでいただいて、きっと普段から寄り添いたい時に、“リフレイン”や“ペーシング”と言ったコーチングスキルを知らなくても、子どもの言葉を愛情を持って繰り返したり、子どもと一緒に過ごすということを、行っていることに気がついたのではないでしょうか。

 

仕事場面でもそうかと思いますが、スキルを知っていて使うのと、知らずに使うのでは、効果も変わってきますよね。そういった意味で、本連載がオトンの皆さまの子育てにおいて、コーチングスキルを知った上で使えるようになるきっかけになると嬉しいです。

 

次回は、承認のスキルを紹介します。

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今までの連載と、これからの連載内容

【はじめに】

① オトン(お父さん)の日常の子育てにコーチングマインドを (4月16日公開)

【オトンのコーチングマインドスキル編】

② 子どもの話を最後、「。」まで聞くことの効果 ~傾聴~ (5月7日公開)
③ 子どものペースやテンポに合わせて寄り添ってみることの効果 ~ペーシングとリフレイン~ (5月21日公開)
④ 子どもが100点を取った時だけでなく、そもそもの存在を認めてみよう ~承認~ (6月4日公開)
⑤ 子どもには過去への詰問ではなく、未来への質問を ~質問~ (6月18日公開)
⑥ 子どもにはダメ出しではなく、目標や夢に対するフィードバックを ~フィードバック~ (7月2日公開)
⑦ 子どもへのコーチングマインドを活かした、イケてるオトンの声のかけ方 ~コーチングスキルのまとめ~ (7月16日公開)

【オトンのコーチングマインド応用編】

⑧ オトンが子どもの時の、親との出来事を思い出してみよう (8月6日公開)
⑨ オトン同士で、子どもの自慢話をしてみよう (8月20日公開)
⑩ オトンの今の仕事、そして夢の話を子どもにしてみよう (9月3日公開)
⑪ オトンとしての、あり方を考えてみよう (9月17日公開)

【おわりに】

⑫ かっちょいいオトンの背中を魅せ続けよう (10月1日公開)

毎月第1、3金曜日が連載予定日です。

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執筆者プロフィール

山田プロフィール写真

山田 真伸(やまだ まさのぶ)
コーチングオフィス Be a Smile代表

北海道出身神奈川県在住
3人の子ども(12歳の男の子、4歳の男の子、2歳の女の子)+8歳のチワワ

【保有資格】
国際コーチング連盟アソシエイト認定コーチ
一般社団法人コーチングプラットフォーム認定コーチ
理学療法士

【大切にしていること】

あり方
「私自身が笑顔で、周りの人も笑顔にできる存在であり続けたい。」

ビジョン
「自分の選択に肯定感を持つ。」一人ひとりが笑顔でそう思える世界をつくりたい。

【コーチとしての活動】

2020年6月6日に理学療法士として会社に勤務する傍ら、個人事業主として「コーチングオフィスBe a Smile」を立ち上げ、プロコーチとしても活動を開始。

プロコーチとしての活動は、会社経営者、マネージャー層、子育てに悩むお父さん、医療介護従事者などを中心にパーソナルコーチングセッションやに加えて、コーチング、コミュニケーションに関しての企業研修、セミナー講師。2020年8月からは毎月、お父さんのためのお話し会(日常の子育てにコーチングマインドを)を主宰。その他にも、理学療法士の養成学校に通う学生のために定期的にプロボノコーチングセッションを提供し、未来の理学療法士をプロコーチとして支援している。

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