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ブックオフで息子に“ビジネス”を教えたら、やる気のスイッチが入りました。
マーケティング会社 役員 茨城県つくば市 赤尾雄司さん(47歳)
家族構成:妻、息子(小5)、息子(小2)
聞き手:oton+to編集長 布施太朗
―近所の子どもを集めて?
住宅街の中に公園があって、同年代の子どもがたくさんいるんです。私vs小学生5人で長距離走をすることもあります。私がひとりで3km走って、子どもたち500mずつのリレー形式にして競争をするんです。ゲーム性がないとつまらなくなっちゃうんで。特に小学2年生とかだと、運動しようぜって言ってもやりませんから(笑)。「だったら競争だ!5人でかかってこい!」って。
―ということは、お父さんの健康のために?
私が運動しようと思っていることと子どもに運動習慣をつけたいと思っているのと両方ですね。それを一石二鳥で出来るようにするにはゲームにすることですね。やっぱり楽しくないと。やらされ感だと続かないんで。
―いい巻き込み方ですね。
疲れますけど(笑)。
―他のお父さんがそこに参戦することはないんですか?
お父さんと子どもが1対1でボールを蹴っているというのはよく目にしますけど、他の子どもたちと一緒にお父さんが遊んでいるというのはないですね。
―そうすると、近所の奥さんたちに「赤尾さんとこのご主人は、ものすごく子どもたちと遊んでくれてうらやましいわ」とか、そういうことを言われたりしているんじゃないですか?
いや、それは分からないですけど(笑)、私がもともと学校教育をやりたいと思っていたのがベースになっているんだと思います。
―小学校の先生志望だったんですか?
はい。幼少期の子どもたちを教えたいと思ってたんです。
―ところで、今はどういうお仕事をされているんですか?
今はですね、新しいビジネスモデルを作るという事業をやっています。新規事業ですね。
―なるほど。お仕事の質問から、お子さんの話にグイっと戻すんですけど、今までお子さんとの関わりの中で、後悔していることとかありますか?
あまりないんですけど、先ほど言ったように女性側、妻側の気持ちになったあげられなかったということですかね。
―その期間はどのくらい?
上の子が3歳くらいまででしょうか。少し繰り返しになりますが、妻に対して「そんなにイライラしないで」って言ったときは、彼女の気持ちとか、そのときのお母さんの状態とか、そういうことが全然見えていないんです。子どもが泣いているとか、そういう部分しか見ていなくて。ずっと子どもを見ている彼女からすると、夜遅くに帰ってきたダンナからそういうこと言われたら逃げ場がないんですよね。
―その頃、奥様にはどういうことを言ってたんですか?もう少し具体的に。
「それは腹が立って怒っているよね。教育指導と思って伝えることと、腹が立って伝えることは違うじゃん」って。
―それはそうなんだけど、、、ってなりますね。
そう。理屈はそうなんだけど理詰めにする問題じゃない。その瞬間に感じるものというのがあると思うし。先ほど言った、私が保育園に迎えに行って感じたことも理屈じゃないんです。理屈で全ては解決できませんからね。気持ちに寄り添っていかないとつぶれちゃいますよね。女性は。
―気持ちに寄り添うという意識が芽生えたのは大きかったですね。
もともとそうありたいという気持ちはあったとは思うんです。それは私自身の幼少期の環境も影響していると思います、なんとなく。寄り添っていかなきゃって。
ちょっと話は変わりますが、新しい事業を世の中に出していくという仕事をする中で、常に葛藤するんですけど、これから30~40年経ったときに残っている事業というのはすごく少ないと思うんです。当然、鉄道のようなインフラ事業は残ると思うんですけど。なんていうんでしょうか、一つの事業を生んで会社の中にそれを残して収益を上げるということに多くの時間を費やしているという自分がいる。でも残していくべき物は事業だけではなく、次世代の子どもたち、つまり人ではないかと。そういうことをよく思うんです。人とか子どもというところに対しての想いはもともと強いのかもしれないです。
これだけみんな自己実現やキャリアアップを目指して仕事をしている一方で、社会に出ていきなり教員になった教師のところに全ての負担がいっているという学校教育の現場があるんです。全部を学校教育に委ねる、先生に委ねる。私は会社の仕事や自分のキャリアアップということだけじゃなく、次の世代にどう繋いでいくか、そういう役割意識を自分は持っているつもりで。私の親父も私にそういうものを残してくれたと思っていますから。(写真:毎朝の出勤前に10分間のタックル練習)
今回の"オトン"なビジネスマンは、
赤尾雄司さん
トレンダーズ株式会社
岐阜県 可児市出身。
家族構成:妻、息子(小5)、息子(小2)
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