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子どもとがっつり遊べる時期はそう何年もない

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朝日おとうさん新聞

2015.8.18

カヌーとカーナビ

この夏の海の特集記事をつくるにあたって、いくつかの取材をしていく中で、

「海から見た日本人/海人で読む日本の歴史」(後藤明著/講談社)という本を

読む機会がありました。そこに書かれていた、ミクロネシア・カロリン諸島・

プルワット島というところに住んでいる航海士、マニー・シカウさんという方の

話がとても興味深かったのでこちらに書いておきますね。

彼が沖縄に招かれた時、車のカーナビをじっと見入って

「これは私たちのカヌーに乗っているときのイメージと同じだ!」と言ったそうです。

「私たちはカヌーを中心に置いて、周りの島が動いていくと考えるからだ。

そして島が動くとその背景に見える星もちがってくる。

それで私たちはどれだけカヌーが進んだのかを把握するのだ」と。

移動するということに対して、自分を中心に据えて周りが動くという感覚。

自分は動かないというのは、今の常識とは違う移動感覚だと思うのだけれど、

これが今みんなが使っているカーナビと、

いにしえから行われていたカヌー航海の共通点。

昔の人々は、周りの世界をこのように認識していたからこそ、

カヌーで太平洋を渡れたのではないかということを思いましてね。

これは、これからの時代を生きる子どもたちも

今の世の中を逞しく生きる多くのオトンも、

なにかを乗り越えるとき、到達を目指す時に、

自分の中に持っておくといい感覚なのかもしれないなあと。

umikaramita

 海から見た日本人-海人で読む日本の歴史 (講談社選書メチエ)

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