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子どもとがっつり遊べる時期はそう何年もない

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会社経営 沖縄県 安里 繁信さん(47歳)
オトンの流儀とか
ビジネスマン編 Vol.23

自分が一番影響を受けた男は、息子です。【連載第1回】

会社経営 沖縄県 安里 繁信さん(47歳)

会社経営 沖縄県 安里 繁信さん(47歳)

家族構成:妻、息子(大学1年)、娘(小3)、娘(小1)

“オトン”なビジネスマン”改め、“オトンな流儀とか ビジネスマン編”。今回は、沖縄にお住まいの安里さん。息子さんが2歳半の時にかかった病気で、彼の生き方が大きく変わる。仕事も「エースで4番」から「補欠でキャプテン」スタイルに。リーダーとして、男として、父として。これは一人でも多くのオトンに読んでいただきたい。連載でお届けします。

聞き手:oton+to 沖縄編集部 寺地 峻

第1回離婚。2歳の息子を引き取る。約半年後、病気に。

―よろしくお願いいたします。

はい。よろしくお願いいたします。

―まずお子さんの学年を教えていただけますか。

大学1年生の息子と、小学3年生と1年生の娘が2名います。

―長男の息子さんが生まれたのは、会長がおいくつの時ですか。

僕が29歳の時ですね。

―ということは、お仕事もかなり忙しい時期だと思うのですが。

当時は、それまで経営していた会社以外に、新しく会社を立ち上げたりして合計3社で社長をしていて、本当に忙しい時期だった。ライフワークバランスなんて関係なく、100%仕事ばかりしていて、子どものことは妻に任せっきりでした。ただ、長男が生まれて2年ほどで当時の妻とは離婚しました。その際、長男は僕が引き取る決心をしたということもあって、生き方が大きく変わっていきました。

―それだけ忙しくても、子どものことは自分が見ると決心されたんですね。

今も昔もそうなんだけど、仕事か家庭かどちらを選ぶかと聞かれたら、絶対に家庭のことを選ぶ。子どもを手放すという選択肢なんて今も昔も僕の中には存在しなかった。もちろん長男坊ということもあったとは思うけど。

―育児に関する方針とか、そういうものはお持ちだったんですか?

当時は新米パパなので、子どももイヤイヤ期もすごい時期だから、子どもがご飯食べてくれるかなとか、それくらい右も左もわからないくらいの感じでした。言葉もまだまだちゃんと伝わらなくて大変な時期ではあったけど、とにかく僕に懐いていてくれたので大変だという意識はあまりなく、それ以上に可愛い時期でしたね。

―お子さんが懐かれていたということですが、何か特別コミュニケーションを取る上で大事にされていたこととかはあるんですか。

いや。特にないかな。息子は自分が人生で一番影響を受けた男なんですけどね。何か息子に対して特別に何かをしていたという意識はあまりないですね。

―人生で一番影響を受けたのが息子さんだというのは。

そう。離婚した後、長男が2歳半の頃なんだけど、脳腫瘍が見つかってしまった。その当時県内には、息子の手術ができる病院がなかった。なんとか医者を見つけ、手術をしたものの、再発。結果、再手術してなんとか一命を取り留めることができた。片目が見えなくなってしまったんだけど、なんとか助かってくれた。あんなに小さい体で、頭を開けるような手術に耐えてくれて、生命力みたいなものをすごく感じましたね。これが人生で最大のピンチだった。

―それは本当に大変なことですね。

ただただ自分の無力さが悲しかった。神社にも行ったし、ユタ(沖縄古来の祈祷師)にもお願いしてお祓いしてもらった。自分のそれまでの行いを心から悔いたよ。自分は、祈ることしかできないんだから。それまで付き合いだ、仕事だと言って飲みにいっていたお酒も、もうやめると神様に誓った。飲みにいくのも仕事だと自分では言っていたけど、単に自分の生き方に言い訳しているだけのように思えた。だから、子供の命を助けてくれと神様にお願いする上で、自分に対しても何か戒めが必要だと。だからそれ以降はお酒も飲んでない。そういう時間も子どもに向き合おうと。そんなことを誓ったって、子どもが助かるかどうかは別の問題だとはわかっていたけどね。そうでもしないとやっていられなかった。

【第2回】に続く

安里 繁信さん

今回の"オトン"なビジネスマンは、

安里 繁信さん

シンバホールディングス株式会社 代表取締役会長
沖縄県那覇市出身。
家族構成:妻、息子(大学1年)、娘(小3)、娘(小1)

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