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インタビュー
2015.6.29
海洋冒険家 白石康次郎さん
オトントインタビュー
親父に認めてもらっていると確信できたから、ずっと自分らしくいることができたんです。
海洋冒険家 白石康次郎さん(47)
希望を太陽のように照らすこと
「子どもが白石さんのように夢を叶えられるようにするには何が大切ですか」。そんな質問をよく受けます。その時には「まずお父さんお母さんが夫婦円満でいることです」と答えています。
多くの親は、自分たちよりも子どもをなんとかしようとします。たとえば、自分は泳げないけれど、子どもには泳ぎを教えられますということはありません。それと同じで、私は幸せではありませんが子どもには幸せを教えることができます。なんてことはありません。
夫婦が幸せだと、それを見た子どもは自分もそうなりたいなと思う。希望を太陽のように照らすことが大切なんです。私のヨットの師匠もそうでした。私がヨットでつらい思いをしているときにも、彼はとても楽しそうにヨットに乗っていた。なにかを教えられたというのではなく、ただ光を見せてくれたんです。
「お前が自由に決めろ」
私には反抗期というものがありませんでした。親父が自分を認めてくれていると確信していたから。私は親父に反対されたことがありません。ただ賛成もされませんでしたけれど、親父は自分の価値観に私を当てはめるようなことをしなかったんです。だから常に自分らしくいることができました。私が高校生の時、どうしても世界一周をしたくて大学付属の高校を辞めて水産高校に行くというときも、なにも言わなかった。「魚屋にでもなるのか?」くらい。親父はこっそりと私が行きたいという水産高校のことを調べたりしていたようですが(笑)。
私の名前はもともと親父の一字をとって「鉱次郎」でした。私の意志で改名しました。それを今の「康次郎」に改名したいと親父に言った時、あからさまに嫌な顔をされました。でも、その時に親父が言ったんです。「一度お前にくれた名前だ。お前が自由に決めろ」と。親父が不満であることはさすがに私も分かります。でも親父は私の自由を認めてくれた。
この話と同じようなことがありました。先日、小4の娘とヨットに乗りに行ったんですが、娘は結局、乗らなかったんです。私が娘と一緒にヨットに乗りたいと思っていることは、彼女は分かっています。それなのにヨットには目もくれず、近くにあったバナナボートに5回も乗っていました。でも私は何も言いませんでした。彼女の意思を尊重したいから。その時、娘は自分が認められているんだと認識したと思います。
自分らしくいられる子は反抗期なんかないんです。反抗する必要がないから。でも、親の期待に沿うことができなかったと感じる子は反抗期がありますね。いい成績をとった時にしかほめらず、親の価値観に当てはまった時にしか認めてもらえない。そういう子は自分らしさを失い、大きくなって反発するようになるんです。
お父さんが夢中になれるものを
それとお父さん達には、ぜひ好きなものに夢中になってくださいと言いたいですね。子どもはお父さんの行動を見ています。それが子どもにとっての光になります。そして奥さんがきれいでいられること。お父さんが奥さんをきれいにしてあげたいと思うことで夫婦は仲良くなりますよ。夫婦円満が一番ですから。
プロフィール
1967年、東京生まれ鎌倉育ち。94年、26歳の時に史上最年少単独無寄港世界一周を達成。2007年には単独世界一周ヨットレース「5オーシャンズ」クラスⅠにアジア人として初めて参戦し、総合2位の快挙を成し遂げる。著書に『精神筋力』(生産性出版)など多数。
場所:リビエラ シーボニアマリーナ内 リビエラマリンクラブ
(神奈川県三浦市三崎町小網代1286/TEL:046-882-1212)
申込方法:いずれもお電話にて 「シーボニアマリーナ海洋普及担当」 までお申込みください。お申込み書類・参加費のお支払い方法などご案内させていただきます。
Tel.046-882-1286 シーボニアマリーナ海洋普及担当まで
◎受付時間 10:00〜17:00 火曜休
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