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子どもとがっつり遊べる時期はそう何年もない

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子どもと会話

2012.10.6

父と娘 本棚の仲 3

そしてMさん、大阪の大学へ。

Mさんの学費のこと生活費のこと、仕送りについて、これは全部お父さんがやってくれた。

 

大学入学のとき、預金通帳を見せられて

「ここに◎◎◎万円あります。これはあなたが4年間過ごすのに必要なお金です。

お父さんが毎月仕送りします。家賃は◎◎万円、学費は◎◎万円。

ほぼ余りはありませんが、余った分はあなたの結婚資金にします」

と、説明をされた。

 

通帳を見た時、Mさんが小さい頃に親に預けていたお年玉が、

ちゃんと自分の通帳に入っていたのを初めて知った。

 

「授業料は自動引き落としにしておいたから」

銀行員のお父さん、さすがです!

 

Mさんの家は、家庭の財布をお父さんが握っている。

ちなみに、Mさんにいくら仕送りをしているかとか、

学費は幾らかとか、お母さんはよく知らない。

 

就活をするようになる頃、家族はちょっともめた。

お母さんは地元に帰ってきて欲しかった。それは母方の祖父母も同じ。

ずっと松山。就職先にも口がきく。◎◎電力とか、◎◎新聞とか。

 

実家に帰れば地元の企業を紹介するよと、電話でも、地元に就職しなさいよと。

まさか東京で就活をするなんて考えもしなかったのだろう。

 

そして、Mさんは東京にある40人ほどの広告会社に内定する。

Mさんは行きたかった会社だが、お母さんたちは理解できない。

松山だったらもっと大きな、安定した会社に入れるのにと。

 

そして、みんな松山に帰ってきなさいコールは続いた。

 

でも、ある時を境に松山コールがパッタリと止んだ。

そのことをお母さんに恐る恐る聞いてみる。

 

お父さんだった。お父さんに言われたのだそう。

 

いつもは、うんうんと聞いていただけのお父さんが、

お母さんに対して、そして母方のおじいちゃんおばあちゃんの所に行って、

「あの子は決めたんです。決めたかのだから、とやかく言うのはやめてください」と。

 

意外だった。

 

お父さんにそのことを話した。

お父さん、実は東京の出版社で働きたかったのだそう。

そういう想いを持っていた自分。Mさんの東京での就職は、

親としては反対するけれど、自分だったらやっぱりMさんと同じ選択をすると思うから応援する。

そしてお母さんたちを説得してくれたのだった。

 

 

今、松山コールは弟に向けられている。今度は父方の祖父母からのアプローチがすごいらしい。

 

さて、こちらの話はどうなるのでしょうか?

 

 

 

Mさんに小学校のときに買ってもらった本でパッと思い出す本は?

ときいたら、「小3のときのエルマーのぼうけんです」

「これも何冊かあって、セットで買ってもらいました」と。

 

 

おしまい

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