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お笑いコンビ 完熟フレッシュ さん
オトンの流儀とか
アーティスト編 Vol.18

相方は父です。相方は娘です。完熟フレッシュです!【第3回】

お笑いコンビ 完熟フレッシュ さん

お笑いコンビ 完熟フレッシュ さん

【オトンの流儀とか】
今回はお笑いコンビとして活躍されている完熟フレッシュの池田57CRAZYさんと池田レイラさんです。お互いの長所短所を生かしあって、日々ネタについて研究したり分析しているそうです。子どものように純粋な一面のある池田57CRAZYさんとしっかり者の池田レイラさん。家族としてのおふたりと、相方としてのおふたりについてとても楽しく、興味深いお話をお聞きすることができました。第3回です。

聞き手:oton+to編集長 布施太朗

第3回小学4年生の時ぐらいですか ね。「ひとりで無理だから」と言ってしまったんですね。それが今の関係に繋がっているのもあり、重荷になっているのかと気にしてもいます。

―人生言葉が裏目に出るタイプなんですか。

池田57CRAZY いっぱいありまして、そんなに上手くいくとは思ってもないですけど人生なんて。あんまり上手く行き過ぎても、緊張しちゃいますね(笑)。

―今の完熟フレッシュさんのこの状態っていうのは裏目に出たってことですか?

池田57CRAZY これに関しては、僕はもう1年ワタナベに「入る」までの1年でした。「入る」っていうのと「M1で決勝に行く」っていうのが大前提だったんです。そこが駄目になった時に、すぐおもしろ荘にシフトチェンジしました。で、ワタナベに入るのを一旦ゴールにしてました。ワタナベに入る時におもしろ荘に出たんで、その後にこうなるっていうのは、正直ちょっと想像はあったんです。

―そうなんですか。

池田57CRAZY はい、おもしろ荘に出れさえすれば、どうにでも転がるなっていうのはちょっと自信はあったんですよ。もう出た瞬間に勝ったっていうのは正直思ったんです。そこに対する目標まではキチンと動いたんです。

―試合運びはそこまでは順調ってことですね。

池田57CRAZY そこまでは順調っていうか上手く計算通りに行きましたね。その代わりその分キチンとしました。1年間は努力を惜しまずにしました。

―その努力というのは具体的には。

池田57CRAZY ネタをブラッシュアップするということと、顔を売ることですね。で、もちろん場数を増やしました。芸人だと、なんかあんまりカッコ悪いからそんな事するなみたいなところって結構あるんですよ。SNSを使って何かをするとか色々あるんですけど、そういうのも結局顔を売るため、売れるためにはしないといけない。あと、人のツテとかも出来る限りの事は全部してました。ただ、おもしろ荘に出れなかったら、M1が駄目だったんでちょっと難しいかなと思ったんですけど、順位がどうあれ、出た時点で何かしら引っかかるだろうなっていうのは確実にありましたね。

完熟フレッシュ さん

―それは想定内?

池田57CRAZY そこは想定内です。ただ、その後色々出させてもらったときに、ことごとく上手くいきました。で、今みたいな状況になったのは僕の想像以上でした。そこはもう想定外ですね。やっぱりレイラが凄かったんだなって思いましたね。

―娘さんが凄いなって思い始めたのはどれぐらいからですか?

池田57CRAZY ほんとに思ったのは…多分初めての大きな番組だった「行列のできる法律相談所」の収録の時ですね。ネタはまぁ置いておいて、その後のトークですね。ばちーんハネて、ドカーンてなったんですよ。僕はもうネタのことしか考えれなかったんですけど、そこで上手くやってて。「あ、この子は凄いんだな」て思ったんです。

―それはおもしろ荘から何ヵ月後?

池田57CRAZY オンエアから1ヶ月後くらいですね。

池田レイラ 逆に今までの生活が普通の中学生だったから、テレビでしか見てない、画面越しでしか見てない人が隣に居ても、もう何も感じなくなっちゃってました。現実味がないから、逆に緊張しなかったですね。ありがたいことにどんどん色々番組とかも出さしてもらうようになってたから、このペースがまた良かったのかなと思います。やっぱ1ヶ月以内で、どんどん仕事いただけたのがとても良かったと思いますね。周りの方々の協力もありましたし。パパも計算して1年間やってきてくれてたので、そこはそうですね、ありがとう。

―パパの綿密な計算による試合運びと、そのタイミングにバーンっと乗ったってのとの掛け合わせですね。

池田57CRAZY そうですね。はい。去年までの1年は僕の計算通りなんですけど、その後はもうなるようにしかならないって言うか。

 

池田レイラ そうなんですよね。今まで、ライブしか出てなかったからこそ、ネットとか直接の評価とかあんまり耳に入ることはなかったんですよ。

なので、テレビに出るようになってから、色んな人の意見とかこうした方がいいかなって思ったり、ネタの喋るタイミングとかを少し前より考えるようになりました。だから今年のM1個人的には色々気にかけることが多かったですね。「こうしようかな」とか「ああしようかな」と考えていました。ただ、今年に入ってやっぱ自主的に考えたりする事が増えましたね。今までライブだけで、パパの方がプロデュースが上手いっていうのは分かってたんで、だからお願いしてたんですよ。言われた通りにしとけば、良かったんです。テレビに出るようになってから、パパの通りにやってたら、逆にパパ失敗する事が増えてきたんですよ(笑)。自主的に行動した方がどんどん上手くいくことが増えたんで、最近は自分で考えたり、他の人に聞いたりとか。やっぱスタッフさんとか、プロデューサーさんとかディレクターさんとかに直接言われた方が、「じゃあこうしよう」っていう風になるんです。だからパパに言われてもその通りには多分しないと思いますね今だったら(笑)。

―その辺はいかがですか?

池田57CRAZY いやもう、やっぱり番組を作るスタッフさんの意見が一番正しいと思うんで、そこは僕も聞くようにしてます。

―些細なことでもいいので、これまでの子育てでレイラちゃんとのコミュニケーションで「これはちょっとやってしまったな」とか後悔してることとか、そういう事ってありますか

池田57CRAZY 母親がいないんで結構手探りで生活してます。思ったことは言いますし、頼るときは頼るんです。僕が一回病気したときに、一人で抱え込むの無理だから手伝ってくれっていうのを言ったんですよ。たぶんそれを言ったから親子関係がこういう面白おかしくなったのかなって思う反面、言ったのが小学4年生ぐらいの時だったんで、もしかしたらそこが重荷になってないかなって思ってますね。

池田レイラ ずっと重荷だよ(笑)ずっと重荷なんだよ(笑)!ずーっと。ママ居なくなってからずーっと(笑)。今も(笑)。

池田57CRAZY ママが居たら?

池田レイラ 半減してたと思うよ。あんまり喋ることはなかったですけどね。

池田57CRAZY そうですね。昼間バイト、夜はもう年間250本分ぐらい舞台出てました。家にいる事が少なかったですね。

池田レイラ そもそも話すことがなかったから、重荷も何もなかったというか、だからやっぱ一緒に居る時間が多くなると、もはや重荷でしかないですね(笑)。

―じゃあ始めはその時はパパの存在なんていうのはそんなになかった?

池田レイラ もうほぼなかったですね。とりあえず働いてるんだなっていう感じでした。

―それが二人になった時にまず感じた事とかっていうのは。

池田レイラ ちょっと怖がりで、やっぱり家に居るとき一人で居る時間が多かったので、ずっと怖いなっていう感じがありました。もう朝起きるのも怖かったですね。ちょっとカタッとか物音がしただけで怖かったです。パパが毎朝5時に家出るときにちょっと私の顔見てから仕事出てたんですけど、とにかく怖いから部屋の電気をつけたくて、パパが家出た瞬間にすぐ起きて、5時ぐらいから朝一人で部屋の中をうろうろしてたんですよ。だから最初自分の家に慣れるまで大変でしたね。

―それがどれくらい続いたんですか?

池田レイラ 小学5年生くらいまでめちゃくちゃ怖がりでしたね。冬とか日が暮れるのが早いじゃないですか。だから6時半くらいになったらもう怖くてどちらかと言えば外にいたほうが気が楽っていうのがあって苦労しましたね。怖いから家中の電気をつけたりとか。あと、他の同級生の子と比べて背が小っちゃかったのもあって、やっぱ何するにしても結構手こずってたんですよ。だから洗濯物畳んだりはするようにはしてましたね。お風呂掃除したりとか。途中からめんどくさくなってやってなかったですけど。

完熟フレッシュ さん

―その頃パパはレイラちゃんの怖い気持ちというのは。

池田57CRAZY いや、もう言ってましたし。気持ちも分からなくもないですけど、もう慣れてもらうしかなかったですね。僕に似てるなっていうのは思いましたね。僕も怖がりで、親が居ない時絶対家に入んなかったんですよ。

池田レイラ 私は二人とも怖がりだったので、そこはとても苦労しましたね。一番苦労したかも知れないですね。

―二人で「やってくぞ!」って覚悟をしたきっかけやタイミングなどは?

池田レイラ 騙されたって言うのはおかしいですけどね。きっかけは2016年のM1だったんです。出る必要は全然なかったんですけど、これは絶対出さないといけないし、止められないってパパに言われたんです。

池田57CRAZY 一回気持ちの整理をつけたかったから出たかったというのもあったんですけど。

池田レイラ だからそれも後付けなんですね。結局出るために嘘ついて騙してきたんです(笑)。

池田57CRAZY まぁ出たのは嘘ついて出しました。

池田レイラ 言い訳しないで。騙し騙しでここまできました。私は覚悟を決めたことはないですね。だから。一人でやろうっていう覚悟の方が強かったですね。早く独り立ちしたいですね。

―それはお笑いとかも関係なく?

池田レイラ そうですね。もちろん芸能界の活動でもいいですし、普通の生活の場合だと、私がちょっとだらしない部分もあるんで、しばらくは先のことになるかも知れないんですけど、やっぱり仕事に関しては早めに独り立ちしたいですね(笑)。

【第4回】に続きます

完熟フレッシュ さん

今回の"オトン"なアーティストは、

完熟フレッシュ さん

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