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子育てはサーフィンのようなもの。あの時のあの波が、一生の思い出になります。【連載第1回】
車買取専門フランチャイズ運営会社 経営 神奈川県藤沢市 新佛千治さん
家族構成:妻、息子(小4)、息子(小1)
聞き手:oton+to編集長 布施太朗
第1回地域で地元で、みんながハッピーになるように。
―外国は好きじゃなかったけど、ブームに乗ってグローバルに行ったんですね。
はい。それでやっぱり今度は中古車輸出で一流になってみようと思って、最初はネットで販売していたんですが、だいたい感じがつかめたところで現地にパートナーも見つかったので思い切ってアフリカに行っちゃいました(笑)。2014年にアフリカのタンザニア、港のあるダルエスサラームという街に現地法人をつくりました。何でタンザニアだったかといいますと、やっぱり海があったから。サーフポイントもあるんですよ。もちろんサーフボードは持っていきました。ついでにスタンドアップパドルも(笑)おそらく内陸だったら挑戦しなかったと思います。現地での開業に向けては割と大きく新聞広告を打ったり、オープニングイベントを行ったり、国際見本市のようなイベントにも出店しましたが、なかなか結果が付いてこなかったですね。現地で電話帳を引っ張り出して、スタッフと一緒にスワヒリ語でアフリカ人の社長にテレアポして命がけで訪問するという効率の悪さ。実際にやりながら、ああ、これはダメだなと思ってましたから(笑)結局、何千万円か失ったので、あっさり撤退。でも自分の限界に挑戦してチャージできたんでそれはそれで良かったです。あのテレアポでも一生懸命やりきったことは自信になっています。とにかくやりきることは大事なんだなとつくづく思いますね。この経験で得たことは多かったと思います。少々高く付きましたが(笑)
▲タンザニア キガンボーニ地区のビーチ
―今の会社は?
株式会社ハッピーカーズという、車買取専門のフランチャイズ運営会社を経営しています。地域で、地元で、みんながハッピーになっていけばいいというビジョンを持って、ここ湘南を拠点にアフリカから帰ってきて一人で車買取り事業を始めました。
―みんながハッピー!いいですね。そのビジョンをもう少し教えてもらえますか。
世の中って、みんなが持っているそれぞれの違う価値を提供しあって、素晴らしい社会が出来てると思うんですね。その中で、自分の出来ることを少しづつでも提供していくことで社会に対しての役割を果たしていくといいますか、自分自身ができる限りの価値を提供していきたい。それが、自分の場合は事業をすることで実現できればと。
▲地元のサーフィン大会のスポンサーに
―なるほど。自分の出来ることで社会への役割を果たすと。
サラリーマンの才能がなかったので、仕方なく事業主で、という言い方もできますが(笑)ただ、会社という枠というか基準もなんとなく古臭いと感じるところもあって。これまでのガンガン働いて、どんどん組織を大きくして、会社が儲けるだけ儲けて株主うんぬんというような価値観ではなく、本当に社会に必要なものってなんだというところから、より現実的に個人レベルの事業でもいいから、自分も含めて自分の近しい人たちに喜んでもらえて、そんなにがむしゃらに働かなくてもいいビジネスの方が、これからの社会にはあっているんじゃないかと。だから小資本、少人数というミニマムなリソースで始めることが出来るビジネスモデルは何かないかなと考えたところ、ちょうど車の買取りがシンプルでいい。そして世の中に広めていくためにはフランチャイズというカタチが悪くないんじゃないかなと試行錯誤しながら始めてみました。
―地域、地元に密着してお互いに価値を提供し合うことで、個人が輝けるフランチャイズを。
はい。雇用にとらわれないで自由に働ける環境の提案でもあります。たまたま自分でやってみたら、車の買取り事業のスキームはとてもシンプルなことが分かりました。案外すぐに軌道に乗せられたので、このスキームを価値化できないかと考えたのがきっかけです。実際に加盟店のオーナーから「もっと早くこのビジネスに出会いたかった!」というような声を聞くと本当に嬉しいですよね。もちろん100%誰にでもにマッチングするビジネスだとは思いませんが、その機会をできるだけ多くの方に提供して、価値を共有していければ素敵だなと考えています。
そしてまだまだ他にも面白い商材、ビジネスモデルは世の中にたくさんあると思いますし、創造していくことができると思います。今の事業がうまく展開していけばその辺りも開拓していきたいですね。そんな感じでみんなが本当に自由に楽しく生きることができれば、世の中は最高にハッピーになると思います。みんなが楽しければ自分も楽しいです。なかなか実現するのは難しいことですが、そういうお手伝いが自分の事業で少しでも出来ればと考えています。
―今は、お住まいも仕事も湘南なんですね。その前は恵比寿にお住まいだったとのことですが。奥様から反対されませんでした?
妻の実家も湘南なんです。茅ヶ崎の海沿いです。だから早く実家の近くに引っ越そうくらいの勢いでした。
―それはスムーズでしたね。今、お子さんはおいくつですか?
上が9歳で下が7歳です。2人とも男の子です。
―ハッピーカーズの前、中古車輸出でアフリカに行かれたときお子さんは?
3〜4年前なので、上が5歳で下が3歳の時ですね。家族は日本にいました。
―お子さん2人が小さい時に単身アフリカ。攻めましたね!
まあそうですね。攻めると言いますか、何もしないわけにはいきませんから。
―アフリカは事前に奥様と相談されました?
事後報告です。行くことにしたからって。それでOKです。
―それで、まあ、帰ってくることになって、ハッピーカーズさんを湘南で立ち上げて今、3年目ですか。
そうですね。本当は、できれば何もやりたくないんですけど。できればね。人はなんで働かなきゃいけないんだろう、とか思っちゃったりしたこともありましたね。
―それって、なんか南の島の働かない男たちみたいな感じですね。
なんで働かないといけないんだろう(笑)。
―そんな気持ちの時、お子さんは小学生ですよね。
そうですね(笑)。
【第2回】「 平日は朝、休みの日は一日中、知り合いのたくさんいる海にいます。」 に続きます。
関連リンク
今回の"オトン"なビジネスマンは、
新佛千治さん
株式会社ハッピーカーズ 代表取締役
広島県出身。
家族構成:妻、息子(小4)、息子(小1)
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