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子どもとがっつり遊べる時期はそう何年もない

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広告会社経営 東京都港区 石井龍さん(40歳)
オトンの流儀とか
ビジネスマン編 Vol.10

子どもには、ベンチャー企業みたいな人になってほしいです。

広告会社経営 東京都港区 石井龍さん(40歳)

広告会社経営 東京都港区 石井龍さん(40歳)

家族構成:妻、息子(小1)、娘(2歳)

聞き手:oton+to編集長 布施太朗

―遊んでいなかったかもしれないと?

はい。僕が子どもの頃に父親と家で一緒に遊んだという経験があまりなかったので、その影響があるかもしれません。外でキャッチボールとかもしましたけど、基本父親は家でも仕事をしていたので、僕もその血を継いでいると思います。

―お父様とのキャッチボールの思い出はあるんですね。

はい。なので僕もそうしようと思って、バットとボールやサッカーボールとか持って息子と公園に行ったりしたんですけど、得意じゃないのか、慣れないのか、息子のほうがすぐに飽きちゃって。

―そこはお父さんから積極的に遊びに誘ったんですか。

そうですね。息子が早生まれなんです。そうすると同級生の子と体力的に差があるじゃないですか。僕は9月生まれで足も速い方だったんですけど、早生まれの子って足がそんなに速くないっていうのもその頃見ていたので、息子もそういう感じなんだろうなと。それに息子はボールの投げ方が上手くなかったんです。これはなんとかしてあげようと思って、バットとボールをまず買って、でも続かなくて。「サッカーだったらやる?」って聞いたら「やる」って言うのでサッカーボールを買って。でもそれも続かなくて。「サッカーしに公園いく?」って聞いても「しない」って。だからボールを持たずに公園に行ってジャングルジムで遊んだりとか。友達がサッカーボールを公園に持ってきてたら普通に蹴っていると思うんですけど、、、。

―お父さんのほうが一生懸命になっちゃう?

はい。サッカーするときも「この足の甲の内側で蹴るんだよ」とか「ボールをよく見て!」とか基礎を一生懸命教えようとしたんです。そこが息子にとっては違ったのかもしれないですね。

―遊びじゃなくて、はじめから練習になっちゃったんですね。

いや、絶対そうですね(苦笑)。僕の思いは、他の5月とか6月生まれの子と同じレベルにさせてあげたいと。でも、息子はその前にサッカーのやり方すら分からないから、ただボールを蹴りたいだけというのがあったんだと思います。

―お父さんだけがゴール設定が明確だったと。

はい。でも野球チームとかサッカーチームに入りたいって、息子のほうから言ったので、「じゃあ上手くしてあげようっ!」と思っちゃったんですよ。

―じゃあ今、何かスポーツは?

最近、息子もサーフィンをやるようになったんです。息子はまだ始めたばかりなんですけど、いつも僕が行く千葉の片貝というところに先週行った時、ボードの上に立てるようになっていたんです。いつの間にか。

―いつの間にかですか。

はい。岸に近いところでパドリングしているかと思ったら、いつの間にか。僕は遠目に見ていました。

―サーフィンについては教え方が上手かったんですね?

いえいえ。教えてくれたのはウチの会社のスタッフです。ウチの会社にサーフィン部があって、その日は息子含め何人かで行ったんです。やさしく教えてくれたようです。

―あらっ(笑)!お父さんは教えていない?

最初は教えました。これまで4回ほど海に行っているんですけど、初めて行った時は雨で寒くて、10分から15分くらいで寒い怖いってなっちゃって、そんな中、僕が「ダメ、1回でいいから乗れてから帰ろ」ってスパルタでやっていたら、もう1時間くらい押し問答で。結局殆ど海に入れず帰っちゃったんです。
2回目は僕の幼馴染と一緒に行きました。前回があったので僕が付きっきるより良いだろうと好きにやらせていました。そして前回、ウチのスタッフが優しく教えてくれる中、息子も素直に教わっていたようです。スタッフが「そろそろパパとやるか」って言ったら、「パパはヤだ、怒るから」って(笑)。

―それで遠目で見ていたと。

スタッフが波打ち際でボードに乗る感覚を優しく教えたら、息子もめちゃくちゃ楽しくなっていったみたいで、自分で何度も何度もやっていたらいつの間にか乗れるようになっちゃった。ビックリしました。勝手にできるようになるんだなって。

―お父さんの気づきですね、それは。

石井龍さん

僕が教えなくてよかったです(笑)。とにかく息子に体力的なハンデを感じさせたくないなとは思って。サッカーとかはたくさんの子がやっているのでどうしても比べてしまうじゃないですか。サッカー、野球の他になにか無いかなと考えた時に、サーフィンをやる子たちは少ないので、みんなは乗れないけど自分は乗れるんだって自信を持ってくれたらと思って連れて行ったんです。好きになってくれて本当嬉しかったです。

―スパルタ練習以外で、これまでの中で何か失敗したことはありますか?

これも息子なんですけど、僕が叱った後に、自分の頭を自分で叩いたりするんですよ。「何してんの」って聞いたら、「ボク悪い子だから自分で怒ってんの」って。そんなふうに思わせるようになったのは直してあげたいなと。

―なるほど、自分を攻めちゃうところがあるんですね。お子さんの育て方について奥様とじっくり話したりしますか?

あまりしゃべるタイミングがないですね。お互いの合う時間が限られて。僕は平日ほぼ仕事、奥さんは家事やって仕事して家事やって寝るという毎日なので。それに、僕が夜中の1時とか2時に帰った時でも、奥さんがまだ仕事をしている事が良くあるんです。奥さん方の家庭のしつけがしっかりしていたからか、自分の仕事が終わるまでは寝れないっていう、とても責任感のあるしっかりした人なんです。

―それは立派な奥様ですね。

そうなんです。奥さんが家事も子育てもなんでもちゃんとやってくれるんで、僕が勝手に甘えているという構図です(笑)。

―ご主人は何もしないんですか。

土日は宿題も見ますが、平日はほとんど奥さんです。学習塾も英会話教室も奥さんが全部選んで連れて行ってますし。僕はそれに対して基本オールOK、お金の部分は僕が、と。

―ちなみに家事はどうですか?

娘のオムツを替えるくらいでしょうか、あっ、これ、家事じゃないな。ゴミを捨てに行くとか皿洗いをするとかです。だから家事についても頭が上がらないです(笑)。その代わりに、今日はご飯作らなくていいから外に食べに行こうって。僕はどちらかというと経済的に解決しますが、奥さんは協力する気持ちが欲しいのだと思います。僕の父親がそうだったんですよ。父親は一生懸命稼いで母親は専業主婦で家のことを全部やるっていう感じだったので。僕は今、会社を大きくすることに全力投球しているので、家族との時間は外食や家事サービスにお金を使ってもつくるとか。

―奥様は、ご主人と一緒に会社で頑張ってくれていますしね。

本当にそうです。僕はイケイケドンドンな方で、奥さんは堅実にやってくれているので。だから奥さんの家事を、何かで減らしてあげたいなと。

―先ほど、奥様が育ったご家庭は、しつけがしっかりしていたということをお聞きしましたけど、今の石井家に継承されていることなどはありますか?

生活のあらゆることは奥さんの実家から来てます。まず生活習慣がきちっとしていて朝は必ず7時に起きる。7時半から朝ご飯で8時に学校。下の子は9時過ぎに保育園。奥さんも仕事をして夕方6時〜7時に迎えに行って、ご飯を食べさせて宿題、お風呂、歯磨き、寝る、時に仕事というのを毎日。その生活習慣が素晴らしいです。

―その感覚はご主人のほうはなかったですか?

ウチの母親はルーズな方で、専業主婦だったんですが母親が一番夜更かししてたり。父は謹厳実直なタイプで、ずっと家で仕事をしていて、その横で母が歯磨きしながらテレビを観ているっていうね(笑)。

―奥様のほうのお母さんは専業主婦ですか?

いえ、お父さんが経営している印刷会社の経理をやっているんです。その感じが同じなんです。義理のお母さんもとてもしっかりした方で、子ども4人育てながら、その頃はおじいさんとおばあさんもいたので8人家族で、朝6時に起きて朝ご飯作って洗濯して自分も食べて9時に出社。6時に帰って晩ご飯の支度をして食べさせて全員寝かせてっていうのを40年以上やっていると。

―そのお母さんだから今の奥さんなんですね。

はい。それが当たり前になっているんです。毎日洗濯するんですが、ウチの実家は2日〜3日ためてから洗濯していたので、毎日洗濯するという姿をあまり見たことがなかったんです。そう考えるとウチはフワっとしてたなあと。

石井龍さん

今回の"オトン"なビジネスマンは、

石井龍さん

ノースショア株式会社 代表取締役兼CEO
埼玉県吉川市出身。
家族構成:妻、息子(小1)、娘(2歳)

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