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【夏休み】リオオリンピック特集

2016.8.12

【岩崎恭子さんインタビュー:第6回】海遊び、川遊び。安全に遊ぶために、覚えてほしい「着衣泳」。

夏休みは海や川で遊ばれるオトンも多いと思います。安心して楽しく遊べるように、ぜひ覚えてほしいのが着衣泳。不幸な水難事故がなくなるように。岩崎さんは、各地で子どもたちに着衣泳を教えているそうです。

 

 

oton+to編集部(以降oton):はじめに、着衣泳のことを説明いただけますか?

 

岩崎:

たとえば、洋服を来たまま溺れたとき、助かるために「浮いて待つ」方法を身につけることですね。自分の身を守る方法です。最近では小学校などでも教えていて、大人の方が知らなかったりします。

 

 

oton:僕らのときは、服を着たままだと溺れるとか、靴を脱ぐとか、聞いたような気がします・・・

 

岩崎:

本当は脱いじゃいけないんです。服を脱ぐと体力を消耗してしまいます。たしかに服を着たままだと泳ぎにくいのですが、そこで「浮いて待て」です。寒いところだと服を着ていた方があたたかいですし、むしろスニーカーは空気が入っているので、浮くんですよ。足が浮けば、体も浮きやすくなって、呼吸が確保しやすくなります。

 

 

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※岩崎さんは、子どもたちに着衣泳を教える活動をしている

 

 

oton:どうやったら助かるか、を学ぶことなんですね。

 

岩崎:

はい!そうです。たとえば発泡スチロールやペットボトル、バケツをひっくり返せば、ある程度は浮いていられることを教えています。以前、テレビで観たのですが、子どもが川で溺れているときにペットボトルをその子に向けて投げ、それをつかんだことで助かったという話もあります。泳ぎが上手なら生き延びられるわけじゃない。波に飲まれて上下がわからなくなるとか、パニックになってしまいますから。私だって、生き延びられるかわかりません。

 

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※川で溺れても、ペットボトルを使って浮き、助かったという人もいる

 

 

oton:知っているかどうか、それだけの差でずいぶん違う。

 

岩崎:

運河の国、オランダでは、小さいころから必ず学ぶそうですよ。私たちが車で出かけるように、オランダではボートで航行するというのが一般的なこと。運河というものが生活の中にとけ込んでいるので、身を守る術として着衣泳を学んでいるようです。幼いうちからルールとしてやれば、当たり前になる。日本のすべての小学校で、教育として取り入れてほしいですね。

 

海外って、自己責任という考え方が強いじゃないですか。反対に日本は「プールの管理体制がいけない」と言ったり、他人のせいにするでしょう。プールに監視員がいるから大丈夫とか、そういうことじゃないと思うんです。他にもたしか、「12歳までは子どもをひとりで家に置き去りにしてはいけない」という国があったはず。日本は安全だからかもしれないけれど、幼稚園児でも置いていっちゃう人がいる。えー!と驚いちゃうんですけれど。

 

安全に関することは、親の責任だと思います。子どもは危険なことが好きですし、だからしっかり見ておかないといけない。そういう意識づけから変えていく必要があると思っています。

 

私の場合、川で遊ぶときは絶対、娘にはスニーカーをはかせて、ライフジャケットを着せてから遊ばせています。

 

 

oton:スニーカーですか?マリンシューズではなく?

 

岩崎:

スニーカーのほうが、薄くないし、石のうえでも痛くないですよ。ちなみに、私もライフジャケット着けるんです。驚かれちゃいますが(笑)。浮いていられる方がラクですし、安心して遊べるので。

 

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※溺れたときは泳がないこと。とにかく「浮いて待て」

 

 

oton:実際に溺れてしまった場合はどうするんですか?

 

岩崎:

飛び込んで助けにいかないこと。ペットボトルとか、浮くものを投げること。その上でまわりに助けを求めることが大事だと言われています。

 

oton:まわりに何もない場合は・・・

 

岩崎:

悩ましいですよね。正直、私だって、娘が目の前で溺れていたら飛び込んじゃうと思います。冷静ではいられない。

 

oton:

そう考えると、いちばん大切なのは未然に防ぐこと。準備をしておくことなんでしょうね。

 

岩崎:

そうですね。何かあってからでは遅いですから。安心して楽しむためにも、普段から安全に対して意識をもってほしいと思いますね。

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