―お子さんにはお金のこと、どういう風に教えたいですか？

単純に毎月決まったお小遣いをあげるっていうのではなく、極力その何かをした時にその対価として自分が自由に使えるお金が得られるんだっていうのをルールとして取り入れたいなって思っています。

―経営者のお父さんに取材をすると、多くの方がそう言いますね。

そうですか。稼ぐという言い方はちょっと適切かどうか分からないんですけど、自分で自分の自由に使えるお金を、稼いでほしいとは思います。

―子どもにひとつのことしか教えられないとしたら？

自分の考えと行動にとにかく自信を持ってほしいなあと思います。人の顔色を窺ってほしくないです。自分の信念を持って生きていって欲しい。

―鎌田さんにとって子育てとは？

自分を省みることですね。そうですね、子どもと何かを一緒にやったり、話をしていて、「ここはこういうことなんだよ」とか、上手く言っているつもりなんですけど、勉強ひとつとっても、「こういうことを聞いてるから、こういう答えが欲しいんだ、じゃあこうやって答えよう」っていうのをイメージしているんですが、何でしょうね、全然出来てないなって。もっと上手に教えられたはずなのに。それで自問自答するんです。なぜ自分はこのことを子どもに上手く伝えられなかったのか、なぜ鉄棒も上手く教えられなかったのかって。そういうことをすごく考えさせられます。で、それは普通に会社でスタッフのみんなと話していても一緒なので、自分の会社をこうしたいっていう思いを上手く伝えられなかったりとか、これをやるのはこういう理由だからだ！とかも、自分はすごく論理的に考えて上手く伝わるはずだと思ってパワポにおこして資料で話してみるんですけど、自分が全く想定してなかった質問が来ることがあって。それと同じですね。なぜスタッフに上手く伝えられないのか、なぜ上手くいかなかったのか、なぜ子どもに上手に教えられなかったのかっていうのを、ずーっとその反省させられるっていうか。

―ずーっと反省しているんですか？

後悔まではしてないんですが、反省はずっとし続けてます。ずっと考えてますね。なんであの時、俺はこう言ってしまったんだろうとか。じゃあ次どうしようっていうのを、次こういうシーンが来たら、こういう風に言ってみようとかっていうのはずっとシミュレートしてます。特に子どものことに関しては。

今回の"オトン"なビジネスマンは、

鎌田 学さん

株式会社スタジオ・アルカナ 代表取締役
北海道出身。
家族構成：妻、息子（小１）、娘（年少）