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子どもと会話

2012.9.25

父と娘 otonが土下座教えたる!

 

奈良県出身のFさん(25才)さん。

otonは婦人服の会社を経営。

okanもこの会社でパタンナーとして働いている。

かなりの仕事人間。趣味は家庭菜園。こちらも本気。

兄弟はお兄ちゃんとFさんの2人。

otonは昭和を絵に描いたような人。

 

実際、ちゃぶ台をひっくり返している姿を何度も見ている。

お母さんを怒鳴る。

そして、Fさんは襖の影からのぞいているという図が

この家に本当にあった光景。

「子どもは寝とれ!」

ちゃぶ台のある隣の部屋で、小学生のFさんはふとんの中で泣いている。

しばらくするとotonがやってくる。

「大人はいろいろあんねん」

枕元でボソリと言う。これ、たぶんフォロー。

 

Fさんが中学生のときのこと。

Fさん、おしゃれごころでマニキュアを塗ってみた。

そして、otonにバレた!

「中学生がそんなもんつけてエエと思っとんのか」

「エエと思う・・・」

「オマエ アホかっ!ほんなら先生んとこ行って聞いてこい!」

ということで先生のところに聞きにいかされる。

この中学校、私服OKの自由なところ。先生に聞いたところ

別に禁止はしていないとのこと。

「先生アカンて言わんかった・・・」

「そんなことあるかあボケッ!ほんならオバさんに電話してみい!

もしもしオバさん、中学生がマニキュアつけていいですかって!」

そんなん言われてもオバさんも困るやろうに、と思いながら電話をする。

「あら、お父さんがそんなこと言うてんの、

こまったねえ、まあお父さんの気持ちもわかるけどねえ」

とオバさん。

そんなやりとりをしたりして。で、結局どんなふうに話が進むのかというと

「オマエ、だれがメシ食わしてたってんねん」

以上!終了・・・。

 

「どんな話になっても、最後これなんです。

ごもっともやけど、それ言われるとおしまいですわ」」

 

怒られて一番つらいのは、なんで怒られているのかがわからんとき。

昔、親戚のおっちゃんのハゲ頭で遊んでたら、

「コラ、ボケェ!オマエ、なんてことしとるんじゃ!オッチャンに謝れっ!」

って言われたんですって。

「オッチャンも喜んで遊んでくれてたのに、なんで?って思いました。

でもこれ、今考えると、お父さんが怒った時点で、とても微妙な話になりましたね(笑)」

 

マニキュアの話には続きがある。

「オバさんとこいって土下座してこい!」

「なんで?」

「マニキュアの件で迷惑かえたやろが、そのお詫びじゃ」

奈良から大阪まで1人電車に乗って行かされたそうです。

そして本当に土下座をして、帰ってきたんですと。

 

でも、otonは子どもに対して、何事も本気のよう。

土下座にいくときも

「ええか、わしが土下座のしかたを教えたる!手はこう、姿勢はこう、お詫びの言葉の言い方は??」

しっかり作法を教えてくれたのだそうです。

 

けじめを大切にするらしいです。

自分の部屋をもらうときも、お父さんと向き合ってすわり

「今日から自分の部屋を与える。しっかり勉強せえよ」とか

高校に進学するときも

「義務教育は終わった。で、オマエはなんで高校にいくねん」と

それについて話をする機会をつくり、

免許をとるのに、親にお金借りた時も、きちんと借用書を書かされたと。

「ええか、借用書いうもんは、こないして書くんや」

と、しっかりと教えてもらいながら。

 

お父さんと遊んだとか、どこかに出かけた記憶を聞いてみる。

「ゴルフの打ちっぱなしとか、プールとか行ってましたね」

ああ、プールか。それはいいね。

「って言っても、お父さんがカラダを鍛えるために行くジムです。私はそこで見てるんです」と。

「子どもにあわせる人じゃないんです」

「でも、その後とか銭湯に行ってました」

「家から車で10分くらい。お父さんとおにいちゃんと3人で。

でも、いつからか、お兄ちゃんが一緒に行かなくなったんで、

お父さんから銭湯に行くぞっていわれたら、余計に行かなアカンって思っていました」

なんで?

「お父さん寂しいんちゃうかなっていうのと、あとは機嫌が悪くなるのが怖いから(笑)」

そうして中学校くらいまでは一緒に行っていたのだそう。

おそらく、小3くらいまでは男湯に入って、小4くらいからは女湯になって別々になったよう。

「そのときもけじめとか儀式はあったの?これからオマエは女湯に入れ、とか」

「ないです。私から言いました。別々に入るって」

 

とにかく、お父さんにはものすごく怒られました。でも、

嫌いになったりしたことはないんです。

感情的になるし、バランスは悪いし、でも、

子どもごころにも、お父さんは本気で自分たちのこと考えてくれているのが

分かっていたからだそう。

怒るのにも手抜きしていないし、お父さんの中で筋を通してくる。

無茶苦茶だけど、いい加減ではなかった。

 

よく外にごはんを食べに行っていたようです。

イタリアンとか寿司屋とか、小料理屋とか、どこも大人っぽい店。

「子どもに合わせる人じゃないんで」

で、そのあとはシャンソンを聴きに。これも大人の世界ですね。

 

「家では焼酎を飲んでいました。胃が強くないんでお湯割を。

作らされるんです。だからお父さんの好みの薄さは今でもわかります」

 

「就職で東京にでるとき、九箇条を渡されました。」

お父さんがワープロで打ったもの。いつものようにけじめとして。向かい合って。

その前段はこんなようなことが書かれているのだそう。

 

楽しいこともいっぱいあるやろうけど、

うまくいくことばかりじゃないし、

勝手にうまくもいきません。???

 

九箇条は家の冷蔵庫に貼っているそうです。

 

「嫌いじゃなかったけど、自分からはあまりお父さんにしゃべりかけようと

思ったことはありませんでした。でも、今は喋りたいですね。仕事の先輩としても」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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