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お父さんの絵本ガレージ

2019.11.30

【お父さんの絵本ガレージ】ものを大切にする編

「ものを大切にすることの大切さを、子どもに伝えたいです。絵本で。」

6歳娘、5歳息子のオトンより

ものを大切にしてほしい。親であればきっと、誰しも一度は思いを巡らせること……それくらい子育ての日々に密接した、大事なテーマのひとつですよね。ただ、しつけや教育的な効果を求めて絵本を読むことは、親の気持ちにいつでも敏感な子どもを、本嫌いにしてしまう可能性もあるため、手渡し方には繊細に配慮してほしいと思っています。まずは、大人である親こそ、「ものを大切にするってどういうことだろう?」と改めて考えるきっかけとして、2冊の絵本を選んでみました。そしてもちろん、お父さんが気に入ったら、お子さんといっしょに読んで、楽しんでくださいね。

① 『ビロードのうさぎ』

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原作:マージェリィ・W・ビアンコ 絵・抄訳:酒井駒子 ブロンズ新社

「愛されたおもちゃは本物になる」

子ども部屋の魔法を描いた傑作絵本

クリスマスに男の子の家にやってきたのは、ビロードで作られたうさぎのぬいぐるみ。たくさんのおもちゃに囲まれて、部屋の隅で小さくなっていたうさぎは、ある日、“

子ども部屋の魔法“の話を知ります。「こころから大切に、大事に思われたおもちゃは、本物になる」。

やがてうさぎは、男の子と毎晩いっしょに寝たり、庭で遊んだり、いつも一緒に過ごすようになりました。うさぎはだんだん汚れてボロボロになっていきましたが、毎日とても幸せでした。「この子はおもちゃじゃないの、ほんとうのうさぎなの」。そんな風に話す男の子にとって、自分は本物のうさぎになったのだと、信じていたからです。ところが突然、男の子との別れがやってきて……

古典的名作として世界中で愛されてきた物語「ビロードのうさぎ」が、酒井駒子さんの絵と抄訳で甦った絵本。印象深いのは、思わずふれたくなるようなビロードのうさぎの質感や、男の子の愛らしい繊細な表情。そして、男の子とうさぎが、お互いにかけがえのない存在になっていく過程や、奇跡のラストシーンに、強く胸を打たれます。

こんなにも深い子どもとものとの出合いが、ひとつでもありますように。今年のクリスマスプレゼントに加えて、この絵本を1冊添えるのはいいかがでしょうか。

② 『ルリユールおじさん』

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作:いせひでこ 講談社

ある1冊の大切な本をめぐる

少女と製本職人の物語

パリに住む少女ソフィーは、植物が大好き。大切にしていた植物図鑑がバラバラになってしまい困っていると、本を直してくれる人がいると聞き、路地裏にあるルリユールおじさんの店を訪ねます。ルリユールとは、手作りの製本のこと。磨き抜かれた職人の技により、ソフィーの目の前で、植物図鑑はどんどん修復されていきます。そんな中おじさんは、少女と交流するうちに、やはり製本職人だった自分の父親のことを思い出します。「修復されるたびに、本は、また新しい命を生きる」。そう話していた憧れの父と、今の自分を重ね合わせながら。

翌日、ソフィーがまたお店に行くと、そこには生まれ変わった植物図鑑が。「わたしだけの本」を強く抱きしめるソフィー。溢れんばかりの喜びが、読み手にまで伝わってくるよう。一人の少女の本への愛情と、時代をこえて受け継がれた職人の誇り。1冊の本がより一層宝物となり、物語の最後にソフィーがたどり着く未来とは……

作者のいせひでこさんは、旅の途中のパリで製本職人に出会ったことをきっかけに、アパートを借りて工房に通い、その手仕事のひとつひとつをスケッチし続けたそう。今では、製本の全行程を手がけられる職人の数は一桁に。そんな貴重な職人技が丁寧に描かれるページも、作品の大きな魅力です。

ご自宅に、お子さんがたくさん読んで破れてしまった絵本はありませんか?父子で修復してみたら、きっとますます愛着が湧くことでしょう。

★ 会社帰りのイベントもあります★  「お父さんの絵本ガレージBar クリスマス編」

※みなさんがオススメの絵本(もしありましたら)、ぜひ持ち寄りでご紹介ください!

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お店の中央のスペースで、みなさん、お酒を飲みながら、絵本を読んでもらいます。楽しい絵本、共感する絵本、考えさせられる絵本など。読んでもらっていると、文字を追うことをしないので、絵をまじまじと見てしまいます。そして「この先どうなるんだ?」と、ページをめくられるのを待ってしまいます。大人でも絵本の世界にがっつり入り込める、それは妙に新鮮な体験です。読んでもらった後のみなさんの感想もいろいろなんですね。それを聞くのも面白いです。

会社帰りに神保町へ。絵本を読んでもらいながら1杯いかがですか?

※みなさんがオススメの絵本も、持ち寄りでぜひご紹介ください!

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選書と読書:フリーアナウンサー/絵本専門士 近藤麻智子

進行:oton+to編集長 布施太朗

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オトンだからグッとくる絵本があります。

オトンだから、

子どもにプレゼントしたくなる絵本があります。

そんな絵本を見つけてみませんか?

「お父さんの絵本ガレージBar」は、

会社帰りに、本の街・神保町で、

お酒をちょっと飲みながら、

お父さんにオススメの絵本を読んでもらう会です。

普段、子どもに絵本を読んであげているというお父さんも、

子どもの時以来、絵本なんか開いたことのないお父さんも、

これからお父さんになる人も、

普段、ビジネス書しか読んでいないビジネスマンも、

たまには、絵本を読んでもらいましょう。

きっと、なにか気づくことがあるはずです。

そして、お父さんがグッときた絵本を、

お子さんにプレゼントしてみませんか?

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ブックハウスカフェ店内には、「絵本ガレージ」コーナーがあり

oton+toで紹介されている絵本が並んでいます。

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日時:12/11(水)

18:30開場、19:00~20:30

場所:ブックハウスカフェ 

〒101-0051 千代田区神田神保町2-5 北沢ビル1F 

TEL 03-6261-6177 FAX 03-6261-6178 www.bookhousecafe.jp

(東京メトロ半蔵門線&都営新宿・三田線「神保町」駅A1出口から徒歩30秒!)

参加費:1000円+ワンドリンク(以上)オーダーお願いいたします!
※詳細、お問い合わせはE-mailまたはお電話でブックハウスカフェまでどうぞ。

お申し込み先

予約が必要です。

(店頭/E-mail:yoyaku@bookhousecafe.jp/お電話 03-6261-6177にて)

※メールでご予約の際は必ず、件名に「絵本ガレージバー」として、本文に「お名前フルネーム(よみがな)・お電話番号・ご参加人数」をお知らせください

※詳細、お問い合わせはE-mailまたはお電話でブックハウスカフェまでどうぞ。

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ブックハウスカフェ

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選書と読書:フリーアナウンサー/絵本専門士 近藤麻智子

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大人向けの絵本セラピー®のワークショップ「絵本のち晴れ」や、絵本の読み語りとヨガをコラボレーションした親子向けイベント「絵本ヨガ」を主宰。2016年に出版した絵本『森のくるるん』(そうえん社)では、コンセプトと文章を担当。企業にてビジネスパーソン向けの絵本ワークショップの講師も務める。現在BS日テレ「コーポレートファイル」に出演中。メディアでの絵本に関する執筆、講演など、活動は多岐に。  一児の母。

 

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oton+to編集長 布施太朗が本を出しました!
書籍のご紹介

祝!第4刷決定!

父親が子どもとがっつり遊べる時期はそう何年もない。

布施太朗・著¥1,300(税抜)

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