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娘たちには、僕が選択できなかったような、愉快な人生もいいなと思っています。【第2回】
Webマーケティング支援会社 経営 東京都 荻原猛さん
家族構成:妻、娘(小2)、娘(年長)
聞き手:oton+to編集長 布施太朗
第2回身近な人に、どれだけ自分がやったことを喜んだり泣いたりしてもらえるかが豊かな人生じゃないですか。
―それでも辞めたくなったり挫折しそうになることもありますよね。
お姉ちゃんの水泳は、最初それでした。自分でやりたいと言って頑張っていたんですが、友達が出来て自分が出来ないことが出てきたんです。自分だけすぐ顔をあげちゃうとか。それって臆病になっているからなんですが、変な理由をつけ始めるんです。
―例えばそんな理由を?
先生の言い方が嫌いだとか、友達に何か言われたとか、何かのせい、誰かのせいにするんです。自分が原因じゃないんです。それをもう1回諭してあげるといいますか。
―どういうところから諭し始めるんですか?
娘が言う理由は否定せずに聞くんです。「ああ、そうか」と。「なんで、そんなこと言われちゃったのかな?」と。「それはそうと、最近どのくらい泳げるようになったの?」とそういうところも聞いてあげて、話をしていると、自分が出来ていないことというのがたくさん話の中に出てくるんですね。「もしかしたらちょっと勇気が足りないから顔を長くつけられないんじゃない?」と言ってあげて。「このまえ、縄跳びが出来たのも、初めは文句言ってたけど勇気もってやってみたら後ろとびも出来るようになったじゃん」とか事例を出してあげたり。そうすると「もうちょっと頑張ってみる」と、話している間にツイッチが入るんです。「じゃあ、次プールに行ったらまた教えてね」「分かった」って。そういうコミュニケーションを自分の中ではとても大切にしています。
―とても丁寧なんでしょうね。
出来る限り丁寧にやろうと思っています。むしろ、親の役割はそれだけでいいんじゃないかと思っています。それで、継続出来る力をつけるといいますか。僕、イチローが大好きなので。「小さなことの積み上げだけが、とんでもないところに行く唯一の道」っていう彼の名言があるんですが、僕も本当にそう思っていて。A型ですし。コツコツが嫌いじゃないんです。娘にも継続出来る力をつけてあげたいです。
―上の娘さんの小学校は公立ですか私立ですか?
はい。家の近くの公立です。子どもが生まれる前は、こんな風に育てたいとか、それこそいい大学に行ってとか、そんなことを思っていたんですけど、いざ生まれてみて育ててみると、そういう期待値の高さが単一的で押し込める感じで、自分自身でダサく感じ始めてきたんです。今はもう、どうぞご自由に人生を選択して欲しい、という感じです。上の子の小学校受験を考えたことがきっかけでした。ウチは「私立どうしよう、お受験お受験」になってきて、ふと思ったんです。「そもそも何がいいんだっけ」と。段々わからなくなってきたんですね、目的が。このお受験お受験に翻弄されている我が家の状況も、ちょっと違和感があって。ある日それを奥さんに言ったら「そうだよね」って。「やっぱり、いいよね、ウチは」って。ようやく我に返れたといいますか、受験の会話がなくなってから楽になりました。それでウチは公立なんです。
【第3回】「人生カッコつけたほうがいい。そのためには美学を貫くこと」に続きます。
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今回の"オトン"なビジネスマンは、
荻原猛さん
ソウルドアウト株式会社 代表取締役社長
家族構成:妻、娘(小2)、娘(年長)
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