oton+to(オトント) > オトンの流儀とか アスリート編 > 16歳の時に親父から「アメリカかドミニカに行け」って言われたんです。母親は泣いて止めたんですけど、渡米となりました。

16歳の時に親父から「アメリカかドミニカに行け」って言われたんです。母親は泣いて止めたんですけど、渡米となりました。

マック鈴木選手(41歳)
職業:元米大リーガー、プロ野球選手
ご家族:妻、息子(2歳)、息子(4ヶ月)
聞き手:oton+to編集長 布施太朗 写真:吉谷吾郎
―お父様は野球はやられていたんですか?
やっていないです。でも地元のソフトボールチームに入っていました。ちなみに今もそのチームの監督やっています。もう70歳ですが。
―すごい、ずっと地域密着ですね。
はい。子どもの頃はそこに行ってキャッチボールしていました。そこから少年野球チームに入るようになったんです。
―そこからすぐ頭角を現したんですか?
4年生の時には5年生のチーム、5年生の時には6年生のチームに入ってやっていましたから、同級生とは一緒のレベルじゃないなというのは思っていました。
―お父様はよく応援に?
しょっちゅうです。自営業なので時間の都合もつきやすくて、それが良かったですね。母親も率先して車を出して子どもたちの送り迎えをしてくれたりしていました。
―家族ぐるみで参加している感じですね。コミュニケーションがすごく多い家族のような感じがします。
多かったですね。だから僕、家庭の中でグレたという記憶は1度もないんです。反抗期も無かったですね。近所の評判も良かったんですよ。でも、その頃の地域柄といいますか、いい子でいると、どんどん悪い方向からの圧が掛かってくるんです。それに負けないようにと、一生懸命わんぱくに生きていましてね。男の子ってそういうところあるじゃないですか。それに、なんでも1番を目指しなさいと言われていたもんですから、気づいたら1番わんぱくになっていたという(笑)。他校の生徒と喧嘩して、親父がこのまま日本にいたらアカンということで、アメリカに行かせたわけです。
―アメリカに行くとは思ってもみなかったですよね。
はい。その時は「アメリカかドミニカに行け」って言われました。母親は、なんで16歳の子どもを一人でアメリカに行かせるのって泣いて止めたんですけど、それを押し切って行かせたという親父の決断は、今、僕自身2人の子どもの父親になって、いやー、すごいなと思います。自分は息子を行かせられるのかなと。それも仕送りなしですから。
―仕送りなし。アメリカではすぐに野球選手で?
いえいえ全く。野球留学ではないですし、グローブも持っていっていません。語学留学でもないです。親父が伝手(つて)を頼って、アメリカのマイナーリーグ1Aの「サリナス・スパーズ」という球団の職員として仕事させてもらうことになったんです。仕事は選手のユニホームの洗濯係です。月給が月300ドル。バスに8時間も10時間も乗って移動するんですよ。窓から地平線を見ながら。それが毎日です。僕が入ったところは142試合中39勝しかしなかったチームなんです。もうダメな選手の寄せ集めです。でも中には真剣にやっている選手もいて、そこにいた元メジャー経験者のフレディトリバーっていう黒人のピッチャーが、一緒にトレーニングしに来いって言ってくれたんです。その頃はもう体も大きかったし、僕のことをいい素材だと思ってくれていたんでしょうね。彼からは「ビッグマネー」っていうあだ名をつけられていましたから。

今回の"オトン"なアスリートは、
マック鈴木選手
職業:元米大リーガー、プロ野球選手
年齢:41歳
ご家族:妻、息子(2歳)、息子(4ヶ月)
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