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僕と娘が東京暮らし、嫁と息子が沖縄暮らしですが、月に1度はシャッフルします。【第2回】
振付師・タレント 東京都 パパイヤ鈴木さん
家族構成:妻、娘(高1)、息子(中2)
今回は振付師・タレントのパパイヤ鈴木さん。おやじダンサーズとしての活躍でも有名です。お子さんが小学生の時、家族4人で沖縄に移住。東京に住んでいた時よりもパパと遊ぶ時間が出来たと、その暮らしぶりは以前テレビでも放映されました。それから数年、上の子は今、東京の高校に通い、家族の暮らし方も変化。東京新聞で子育てコラムを連載されているパパイヤ鈴木さんの本音をいろいろ伺いました。
聞き手:oton+to編集長 布施太朗 写真:芳山勇人
第2回「優しい人になる」というのは、自分が気持ちいいから。でもそれって意外と大事なことのような気がします。
―なるほど、親の願いが子どもの夢に。
僕は、息子は普通の子どもだと思っているから、元気でいてくれればそれでいい。でも、今、息子は、嫁さんを安心させるために勉強しているようなもんなんです。勉強なんてしたくないのに。「ママを安心させるために勉強してるの、分かってる?」って訊いたら、嫁さん「うん、分かってる」って。「ママの機嫌を損ねたくないから勉強して良い点を取ろうとしている、それじゃ身にならないよ」って言うと、嫁さん肩が前に出ちゃうんです。ショック受けたり落ち込んだりしたりするときは、肩が前に出てしょんぼりしたポーズにね。「やばい、肩が前に出てる」って(笑)。でもはっきり言わないと、息子もかわいそうだし。
―息子さん、部活とかは?
ピストルが好きで、ピストル競技をやっています。それとベースもやっています。この4月からは中3になり、自分の人生を自らが選ぶようになってきます。そこをあまり邪魔しちゃいけないと思っているんです。子どもから聞かれたことは自分の経験を持って答えてあげるけど、判断するのは自分だよって。僕、想像力が一番大事だと思っていて、そのためには親がああだこうだ言うのではなく、小さいウチから本人に考えさせる機会を作ってきたんです。そうじゃないと、今度自分が親になった時に、子どもにそういうことを教えられなくなってしまいますから。このことは嫁ともよく話しました。子どもがお腹にいる時から、ハイジとターザンのような子に育てようと。そうなるよう、子どもたちにも仕向けていました。
―どんなふうに仕向けていたんですか?
例えば、昔、子どもがカタカナの「ケ」ってどんな字って訊かれたら、「ケ」は家の中にあるから探してこいって言っていたんです。子どもは「ケ」を自分で探して持ってくる。そういうやり方をしていたんです。こういうドリルみたいな問題を嫁さんとずっと考えていました。
―そういうドリルを考えるのも親の想像力ですね。
はい。子どもにこういう人になってもらいたいなら、まずは自分がなろうって夫婦で言っています。例えば片付けが出来るようになってほしいなら、自分が片付け上手じゃないと。それが出来ないなら、親が子どもにいくら言ったって出来るわけがないんですよ。やり方が分からないんだから。自分の姿を見せて「こうやればいいのか」と。こうやってやりなさいと教えるのではなく、こうやってやればいいんだと気づかせる。「パパの机は綺麗なのに私の机は汚い」それで片付けようと思ったら、「パパの真似をすればいいんだ」と。簡単なことなんですよ。だから、親のほうからは言わない。それはずっと思っていることです。
―お子さんが生まれてからパパイヤさんが変わったところは?
子どもが好きになりました。他の人の子も。昔は全然子どものこと好きじゃありませんでしたから。ただ、子どもが生まれたばかりのときは全然可愛いとは思えなかったんです。嫁さんのほうが可愛かったし。でも幼稚園くらいになったあたりでちょっと人間ぽくなってきた。「ケータイ持ってきて」って言ったら持ってきてくれて、それを見て可愛いなって。可愛いなこの人間って(笑)。それからだんだんですね。息子なんかは小学5,6年になってからやっと可愛いなと思って(笑)。
―遅い(笑)!
それまでもまあ可愛いですけど、情なんでしょうね。長く一緒にいるという。今は本当に可愛いですもん。優しくて、いい子で、ちょっとバカで。娘はしっかりしているところも可愛いです。今のところ娘も息子もよく育ってくれたなと思って、嫁さん大金星だよって思っています。
”第3回 将来の話になった時、中2の息子が言ったんです。「えっ、給料もらう?俺、払う方じゃないの?」って。”に続きます。
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今回の"オトン"なアーティストは、
パパイヤ鈴木さん
家族構成:妻、娘(高1)、息子(中2)
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