oton+to(オトント) > オトンの流儀とか ビジネスマン編 > 全寮制の中高一貫校に入ってすぐに、長男がすっごいホームシックにかかったんです。「パパ、僕は帰りたい」って言われて。
全寮制の中高一貫校に入ってすぐに、長男がすっごいホームシックにかかったんです。「パパ、僕は帰りたい」って言われて。
人材コンサルティング会社経営 名古屋市 徳山求大さん
家族構成:母、息子(高3) 息子(中2)
聞き手:oton+to編集長 布施太朗
―弟がいるから乗り越えられた。
だからお兄ちゃんが寮入った時大変だったですもん。すっごい激しいホームシックになっちゃって、学年で1番、学年どころか学校創立以来、歴代で一番激しいホームシックに。
―へえ!どういう?
初日に入寮式があって翌日が入学式だったんですが、入寮式の日に「じゃあな」って別れたんです。そしたら夜、学校から電話がきて、「息子さんが熱出してるんですけど、ちょっと今日は寝かせてます」みたいな。実はもうホームシックの始まりで。学校始まって早々、授業に出れない。保健室入りびたりという状況続いていて、夜は夜で部屋で泣いていて、「僕は帰りたいんです」とか言って。泣いて電話かかってきたり。そういうのがずっと繰り返されていたんです。こないだ、たまたまその当時の話を、うちの子を5年間面倒みてくれた先生と話したんですけど「あの時はほんと大変でしたね、『先生、僕は家族のことを思うと胸が張り裂けそうなんです』って言ってましたから」って。
―そんなにだったんですね。
ついこないだまで小学生だった子が言う表現か!って。僕は「そういうことを考えるとそういう気持ちになるから、とにかく考える時間をなくせ」と。「勉強に集中するとか、部活頑張るとか、頑張れ」と。でも、ほんとに救われたのは仲間でした。一緒に体験入学に行った僕の友達の子どもも海陽学園に入ったんです。しかも同じ寮で。もともと少しは知っている仲だったし、その子が用もないのにうちの息子の部屋でごろごろしてたりとかしてくれていたらしいんです。それと、後で聞いたんですが、高3の先輩が息子のところに来て「徳山くん一緒に勉強しよう」って、毎日図書館連れてってくれたようなんです。
―高校3年生の先輩が中学1年生に。
そう、面倒みてくれたんです。それで乗り越えて。その先輩も高3ですから自分が受験で忙しい中だったと思うんですが。その先輩は一橋大学に行ったって言ってたかな?それで息子が乗り越えて、自分を取り戻せて、1年の終わりには学級委員をやるようになり。中3の時はそのハウスの中で60人いる子のリーダーを任されたり、サッカー部のキャプテンになったり。
―いろんな場面でリーダーに。
小学校の時に学級委員とか生徒会とか立候補とかをどんどんやらせたんです。ああいうのってやると当たり前になるけど、やらないと当たり前にならないじゃないですか。
―そういうリーダー的なことは、ちょっと意識して後押ししていたんですね。
そうですね。
―そこはソフトに言うんですか?引っ張る感じなんですか。
ソフトに言う部分もあれば、場合によっては引っ張る部分もあれば。
―ああ…それはどっちも。
うん、小学生だと「えー」とか「めんどくさい」とかいろいろ言ったりするじゃないですか。だからじっくり話をすることもあったり「とにかくやれ!」と言うこともあったり。後になって「あの時やっとけばよかったな」みたいなことにはさせたくなくて。
―ちょっと話戻りますけど、その超ホームシックにかかっていた時って、じゃあやっぱ連れて帰ろうかなっていうのは?
思いましたよ!
―やっぱり思います?
もうつらかったですもん、やっぱり。「パパ、僕は帰りたい」って言われて。
―それは徳山さん自身、その状況をどう捉えたんですか?
あの時はほんとに連れて帰ろうかなあってところまでいって。だけど、学校で先生たちが見てくれてるから、ほんとにダメだったら学校もジャッジするだろうなあっていう風に、学校を信頼したというのと、面倒みてくれる友達とか部屋に居てくれる友達がいるっていう話を聞いたので。
―どのくらいですか、そのホームシックだった期間は。
3週間ちょっと?とにかくGWまで頑張れって言っていて、GWに帰って来て弟とも会えて、でも今度また戻るっていう時は泣いたんですが、その後5月にスポーツフェスタとテストがあって。そこで否が応でもそこに向かわざるを得ない状況になって、消えていったって感じですね。
―それで忘れさせてくれたんですね。
そうそうそう。
―弟君はどうでした?お兄ちゃんがいなくなってから。
別に普通(笑)
―あははは。
寂しいとも言わないし、今度は公園とかで兄ちゃんの同級生たちと自分が遊び始めて。
―面白いですね。いまはお兄ちゃんと同じ学校の中学校2年生ですね。
はい。次男は長男ほど勉強はできなかったので、5年の夏休み明けくらいからやらせたのかな。
―それは弟君も行きたいって言ったんですか?
いや、なんだろう「どうせ俺も行かせられるんでしょ」みたいな。
―あははは、なるほど。でも2人とも全寮制、寂しくないですか?お父さん。
ほぼ毎日電話してますから(笑)。
今回の"オトン"なビジネスマンは、
徳山求大さん
株式会社イヴォーグ 代表取締役
名古屋市出身。
家族構成:母、息子(高3) 息子(中2)
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