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るという状況で、それでも出来るだけ嫁にキレられへんようにしながら上手く回す。これが大事でしょ。前編

「おとう飯(はん)」大使 芸人 神奈川県茅ヶ崎市 イシバシハザマ 石橋尊久さん
オトンの流儀とか
アーティスト編 Vol.19

お父さんはカッコいいっていう演出は無理。子どもは暴れ、嫁にはキレられ
るという状況で、それでも出来るだけ嫁にキレられへんようにしながら上手く回す。これが大事でしょ。前編

「おとう飯(はん)」大使 芸人 神奈川県茅ヶ崎市 イシバシハザマ 石橋尊久さん

「おとう飯(はん)」大使 芸人 神奈川県茅ヶ崎市 イシバシハザマ 石橋尊久さん

家族構成:妻、娘(7歳)、息子(4歳)

内閣府のお父さんによる手料理を応援する「おとう飯(はん)」大使でもある石橋さん。子育てや家事にも積極的に取り組んでらっしゃいますが、世に言う「イクメン」ではなくて、あくまでリアルなオトンの姿を大切にしてます。嫁にキレられながら日々を過ごす“かっこ悪いオトン”は、逆にオトン達の共感を呼ぶのではないでしょうか。そんな話や生まれて初めての炎上、湘南への移住話を色々と伺いました。前編です。

★今回のインタビューは、湘南T-siteにある「KURA_THINK(クラシンク)※」さんのご協力の元、会場をご提供いただきました。不定期ですが石橋さんはKURA_THINKさんで料理教室もされています。

聞き手:霜鳥正隆(oton+to編集部:青山お父さん大学卒) 写真:布施太朗

第1回おとう飯(オトウハン)のダジャレ的なネーミングもイラっとしたんでしょうね。“ワキが甘いのが大事”なんでしょうね。付け入る隙がないと。

―まずは生い立ちから教えてください

大阪生まれで、30過ぎまで大阪にいました。
よしもとに入ったのが遅くて、26歳の時に養成所に入ったんですけども。
意外に早くデビュー出来たんですよ。3年目でテレビに出れたりしたので、5年目でもう東京いってまえって。そっからがなかなか苦労してるんですけども。

大阪の小学校時代は、近所にほっしゃんさんとか、タムケンさんは家の近所でした。
2つ上にタムケンさんがいて、ほっしゃんさんの妹が中学校の時同じクラスだったので、気がつけば周りに芸人の多いなんかそういう大阪の南の田舎の街でした。

なので、大阪の真ん中の「なんば」のほうに行ってみたいという気持ちが強かったですね。行ってみたら、今度は東京に行ってみたい気持ちが強くなって、東京出てみたら住みにくいみたいな、どこ行ったらええねんみたいな。

結果、今は茅ヶ崎に住んでいて、自分が生まれ育った環境によく似たところに引っ越してきてるなぁと。目の前は、海で大阪湾で。裏は、和泉山脈っていうすぐ山があって。僕、これ勝手に「シャケの理論」だと思ってるんですけど。

―「シャケの理論」?何ですか?

シャケって、自分が生まれた川に戻ってくるじゃないですか。調べてもよく分かってなくて。方位磁針的なものが備わっているとか言いますけども。一個の理屈としては、生まれた川は、自分が生まれ育った場所だから、自分の子どもも生き残るパーセンテージがちょっとでも上がるから、そこで産むというのが分かりやすいと思う。自分もそんなんに近いんやろうなと思って。自分の生まれた大阪に似た環境を自然に探してるやろうなと。

―シャケのDNAで行動されている?

そうですそうです。シャケは面白いですよ。300種類くらいいるんですけど、大海に出るのは4種類くらいなんです。わざわざ自分を海水に対応させて、物凄い栄養のある餌場を求めて回遊するじゃないすか、そして戻ってくる。おもっしろいなと思って。でも、自分がシャケやと思ったら、行くんやろうなと。そこに行けば食えるという。危険を冒してでも稼げるという。だったら行くんやろうなと。

―シャケの中でも選ばれし4種類(笑)。

なんやろなと思いますけどね(笑)。

―ご家族は?

嫁と上の子が娘で7歳、息子が4歳ですね。
家は、小学校に入るタイミングでずっと都内で探してたんですけど、こんな細長い家にこんなお金を出さないといけないのかと。

―それで、徐々に南に下ってきた?

いや、もう一気にですね。一気に湘南の海と山のあるところに来ました。この春で1年くらい経ちます。めちゃくちゃいいですね。思ったより近い。思ったより電車座れる。思ったよりずっと暖かい。ただただポジティブになっているのかもしれない。住んでしまったから、暖かいと思わないと損だと。でも、楽しいですね。海までの距離とか。

あと、1年前に三軒茶屋に住んでいる時に息子が「お父ちゃん、カブトムシを捕まえたい」って言い出したんですよ。そこで“都内”スペース“カブトムシ“って検索をしてして、必死に探したら砧の公園が出てきたんです。とりあえず行ったら、売店のおばちゃんがね、「こないだ、大っきなノコギリクワガタが飛んできた」って言うから息子と「ここは、おるぞー!」と一生懸命探したんですけど、蚊に噛まれかまれたおして、一匹も見つからずに帰ってきたんですよ。

それで「来年は絶対に捕ろうな」ということで茅ヶ崎に引っ越してきた時に里山公園に行ったら、直ぐいましたね。カブトムシが。オスとメスのつがいで捕りました。息子も「カブトムシやー!」って言って喜んでね。そしたら、奥の方からお爺さんが来て虫カゴ一杯にカブトムシを入れて「もし捕れてなかったら、あげようか」って言うんです。それがちょっと腹たって。息子には木にいてる奴を見させたい。オジイからもろたら、それは意味が無いから。お爺さんが木に戻してくれへんかなって。

―海はどうですか?波乗りもはじめられたようですね。

波乗りって言っても一番手前の波で遊ぶ感じです。コストコのボードが調子いいです。僕、若い時にショートのボードを買ったんですけど、一個もちゃんと波に乗れないまんま、すっごい腕疲れるじゃないですか。帰りにちょっと落としてしまって、そしたら穴空いて、これもう海には入れませんみたいな。コストコのボードはそんなことも無いですし、スポンジボードなので危なくなくて、浮力もあって最高ですね。

―お子さんとは?

子どもはね、行こうと言ってるんですけどね。波がね。怖いと言うことで、今年の夏ですね。去年は海に行く余裕が無かったので、庭にでっかいプールをはって、子どもたちがキャッキャッ言いながら飛び込んでいるのを見ながら、酒を飲む。

―至福のひとときですね。

そうですね。

―家庭での家事の分担などもされているのですか?

朝飯食わして、子どもを送るのはずっと僕の仕事なんです。決まってて、ルールが。あとは水回りですね。洗い物、お風呂掃除、トイレ掃除は僕の仕事なんです。

―おぉ、素晴らしい。

いいえ、全然。なかなかキツイなぁという時もありますけども(笑)。

イシバシハザマ 石橋尊久さん

―それは、自然となったのですか?ルールを決めたのですか?

ちょっとずつですけどね。最近、決まったのは、夜ご飯のルールですね。共働きなんで、月火水は僕が作って置いておくとか。

―すごいですね。

いえいえ、そんなたいしたもんは作ってなくて、メインの一品をつくっておいておくみたいな。

―インスタで料理をアップされてますよね?

インスタは、実はめちゃくちゃサボってたんですけど、知り合いの作家さんに「せっかく、やってるならちゃんとやったほうがいい」ってアドバイスをもらいあげるようになったんです。

―それもモチベーションにもなる?

そうですね。今日、もう一品作っておこうかなと思ったりするようになりましたね。一応、毎日アップしていこうかなと思ってるんです。

―そもそも「おとう飯大使」になったキッカケってあったのですか?

元々は、産前産後のお母さんの手助けになる旦那さんの料理レシピを紹介するイベントを横浜パシフィコで講演したことがありまして、その時にちょうど一人目の子どもが生まれる時で、きんぴらごぼうと出汁からとった味噌汁を嫁に作ってたんですね。で、それのレシピとかを紹介したんです。
あと、プリネイタル(妊産婦)マッサージの講師の免許を持ってるんでそれも組み合わせてやらせてもらってた時があったんです。

―その資格は何きっかけで?

いや、ある日よしもとにバーってスケジュールを抑えられてて。何ですかって言ったら、マッサージの講師の資格を取ってきてくださいって言われて。

―それは戦略の一つなんですね?売り出し方の?

いや、全然ちがくて。僕の先輩芸人さんが資格を取りたいってなって、一人でいくのはいややーってなって、後輩で暇なやつってなって、僕が結婚しているだけの理由で連れていかれたんです。

そんな色んな活動をしているうちの一つで、岡山県の食育のイベントでなんかやってくださいということになったんですよ。で、おとう飯の大使として任命式をしますんでということで、やることになったんです。
それが、当時の内閣府の大臣が、それええやん!オモロイやん!どんどんやってったらええよ!って言ってくれて、高齢少子化対策の取り組みの一つとして始まったんです。

それで、一発目でいきなり炎上したんです。

―ええ!炎上?!

プチ炎上です。おとう飯は「簡単でいいんです。見た目悪くてもいいんです。」ってキャッチコピーで言い出したもんですから、「じゃぁ、お母さんはちゃんとやらなあかんのか?」とか「税金使って何やってんねん!」的な感じになったんです。
そしたら当時の大臣が「全然、悪いことしてないし、むしろええ事やからどんどんやりましょう」って言ってくれたんすよ。それが有り難かったですよね。

―なるほど。

僕、人生で初めてでした。炎上って効果があるんだなと思ったのは。変な話ですけども文句言われれば言われるほど、これがCMになってニュースになって、「なんやこれ」って調べてくれる人の中には「これええやん」って言ってくれる人も多かったんすよ。だから炎上ってありやなと思って。

 

―じゃぁ、またそろそろ炎上させたいと思っていたりとか?

まぁ、これはね。わざとするわけではないですし。難しいですよね。
でもおとう飯(のダジャレ的なネーミングもイラっとしたんでしょうね。“ワキが甘いのが大事”なんでしょうね。付け入る隙がないと。「オトウハンって!」って言いやすかったんでしょうね。

 

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今回のインタビューは、湘南T-siteにある「KURA_THINK(クラシンク)※」さんのご協力の元、会場をご提供いただきました。不定期ですが石橋さんはKURA_THINKさんで料理教室もされています。

 

【第2回】に続きます。

関連リンク

取材協力:KURA_THINK(クラシンク)

取材協力:KURA_THINK(クラシンク)

※”KURA_THINK(クラシンク)は、湘南T-SITEにあるパナソニックのでんきやさんです。 家電を通じたより良いくらしを提案すると同時に、お客様とともに新しいライフスタイルを創造していく場です。 家電製品の実体験に加え、コミュニティスペースの提供やくらしサポートサービス、食・健康・美容に関するイベントを実施しています。

イシバシハザマ 石橋尊久さん

今回の"オトン"なアーティストは、

イシバシハザマ 石橋尊久さん

よしもとクリエイティブエージェンシー 「おとう飯(はん)」大使 芸人
大阪府出身。
家族構成:妻、娘(7歳)、息子(4歳)

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