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保険会社勤務 金沢景敏さん
オトンの流儀とか
ビジネスマン編 Vol.34

「これはかっこ悪いぞ」と、自分に言い聞かせています。小さい頃「カッコよく生きろ」と親から言われていたのが僕のベースです。【後編】

保険会社勤務 金沢景敏さん

保険会社勤務 金沢景敏さん

家族構成:妻、娘(7歳)、息子(5歳)、息子(1歳)

【オトンの流儀とか】今回は、3人のお子さんのオトン、金沢景敏さん。上のお子さんが2歳の時、それまでお勤めだったテレビ局からプルデンシャル生命に転職され、固定給ではないフルコミッションの世界へ。奥さまからの反対があるかと思いきや、むしろ奥さまが出したある条件で、金沢さんが腹を括らされることに。そしてインタビューで何度も出てきた「自分に言い聞かせる」という言葉。日々のあらゆる場面で二者択一を繰り返されているそうです。カッコよく生きるために。後編です。

聞き手:oton+to編集長 布施太朗

第2回色んな人に喜んでもらうと、いっぱい増えるのがお金だよ。

―あんたは何でも出来る天才だと。

はい。テレビ局に入社した時、いい気づきをもらいました。同期で親が大学を出ていないのって、自分の親だけだったんです。どこの親も大学を出て大企業の役員とかがたくさんいて。みんな、いいところの出です。親がヤンキーなんていうのはウチしかいないし、ウチの親は勉強なんてほとんどしたことないから、カラオケに行っても英語の歌詞が読めないので、上に書いているカタカナを見て唄っています。そんな親が一生懸命働いて、僕に教育と環境を与えてくれました。だから今の自分がいます。自分の親の教育が間違えていなかったということを証明したいというのが、僕が今、頑張ることの出来る動機のひとつです。

―なるほど。

でも、親に喜んでもらうということは、親に何かをしてあげようということではなく、自分が何かに一生懸命打ち込んで、誰かを喜ばせているという姿を見せることだと思うんです。幸い僕にも子どもが3人いますが、子どもたちに将来何かをしてほしいとは1ミリたりとも思いません。でも、あいつらが何かに精魂打ち込むことがあって、それが社会に貢献しているという姿を見ることが嬉しいと思うんです。それと僕、子どもにお金を残す気は全くないです。でも、子どもが自分で稼ぐ能力を身につけるためのお金は惜しみません。それは親が僕にしてくれたことだから。

―自分の子どもが社会に貢献している姿。

はい。それと僕のエネルギーは、カッコつけることなんです。僕は嫁と子どもにカッコつけたい。周りや社会にもカッコつけたい。カッコつけるためには結果が必要です。そして結果を出すために一生懸命やっている姿がカッコいい。お父ちゃんが結果を出していないのに、子どもに結果を出せとはいえません。お父ちゃんが精一杯やっていないのに、子どもに精一杯やれとは言えません。僕、カッコ悪い自分をよく知っているんです。もともと僕は弱い人間だし、さぼりたいし、逃げたい。そういう、カッコ悪い自分を知っているから、結果が出ない自分を想像するだけで身の毛がよだつほど嫌なんです。カッコ悪いから。「これはカッコ悪いぞ」と、自分に言い聞かせています。小さい頃に「カッコよく生きろ」と親から言われたのが、今、よく分かります。

―カッコいい状態というのは、結果を出している姿?そこに向かうプロセス?

一生懸命やっている姿だと僕は思います。僕は色々なアスリートの方ともお付き合いがあるのですが、僕が彼らによく言うことがあります。例えば野球が上手くなるために一生懸命やっている奴は、たとえそこで結果が出なくても、人生トータルではプラスになると。だから今、目の前のことを一生懸命やろうと。いくら足が早くても走りきらないと応援されないんです。少々鈍臭くても、頑張っている人は応援したくなるんです。僕はそこが大事だと思います。それは自分のためでもあるし、周りが喜んでくれることです。

―自分のためでもあるし、周りが喜んでくれる。

はい。僕、エネルギーも運気もお金も、自分のためだけに使うと増えないと思っています。でも、もちろん自分のためであるけども家族とか周りとか社会にっとても喜ばれることに使えば、使うだけ増えると思っています。使い方が大事。それも自分に言い聞かせています。

―いろいろ言い聞かせているんですね。

はい。僕は京大アメフト時代に弱い自分を露わにしているんです。アメフトで日本一になれなかったんですが、なれなかったのではなくて、日本一を本気で目指していなかったんです。「お前ら、日本一になるぞ」と言いながら、心のどこかで立命館には勝てないと思っていました。今日の練習に監督が来ないとなると、手を抜いておこうかという気持ちになり、どこかで、もう早く引退したいなと思っている自分がいました。引退しても、京大アメフト部という肩書きがあれば社会で生きていけると思っていたんですね。実際そうなるんです。テレビ局に入っても「京大アメフト部、凄いですね」なんて言われるんですよ。でも、やりきっていないことを自分で分かっているんです。分かっていながら、いくらでも取り繕うことが出来る。そういうカッコ悪い自分と向き合うために、僕はテレビ局をやめようと思ったんです。

―カッコ悪い自分を受け入れたんですね。

はい。だからプルデンシャルに転職して自問自答を繰り返しました。「お前、どうなりたいの?どうありたいの?日本一になりたいの?また逃げて後悔するの?この人に会うの?会わないの?電話するの?メールするの?やめるの?お酒飲むの?飲まないの?家に帰るの?会社に帰って翌日の準備をするの?どっちがなりたい自分に近づくの?」そうやって二者択一にしていったら、今まで選べなかったものを選べるようになったんです。それも、自分が逃げたという事実を受け入れたからなんです。「こんな自分は嫌だ」ということがすごくエネルギーになっています。先ほども言いましたが、僕はお酒を飲まないと決めました。でも「一杯くらいいいや」となるのは自分で分かっているんです。だからご飯に行く時はお酒を飲めないようにするために車で行くことにしました。

―二者択一を繰り返す。

保険というのは手数料商売です。保険の種類によって、自分に幾ら入ってくるか分かっているんです。保険の種類で手数料率が違います。であれば、手数料が高い保険を提案したい、そんな自分ももちろんいます。だから自分に言うようにしています。「これは誰の保険ですか?」って。俺のじゃないよな、お客様のだよなって。でも、そういう自分がいるっていうことを分からずに、自分にとって都合のいい保険ばかり提案していると、それが当たり前になって悪気すら感じない状態になります。ただ、最初から自分の利益より相手の利益のことだけを考えて提案できるほど、自分がいい人間じゃないことを分かっているので、いつも綱引きをしているんです。アスリートとはそういうところで話が合いますね。

―なるほど。アスリートの方とは他にどんな話をすることが多いですか?

そうですね。例えばトッププレイヤーの人とご飯に行っても、僕は夜の11時に家に帰します。遅くまで酒を飲むことが仕事じゃない、野球が上手くなることが仕事だから。「明日は人生で何千試合やるうちの1試合かもしれない。でも明日しか球場で見ることの出来ないファンもいるかもしれない。待ちに待った明日のためにものすごくワクワクしているファンのために、最高の準備をする。それがプロとしての礼儀。なぜならファンからお金をもらっているんだから。ファンを喜ばせることをする。それがホームラン、ファインプレー、勝利だ」と。人生90年100年のうち、野球が出来るのはそう長くない。だったら今は、一生懸命に野球がうまくなることをやればいい、そういう価値観が合うアスリートたちとは仲良くなって、家に遊びにきたりします。

―価値観の合うアスリートが家に。

横浜ベイスターズの筒香選手とか西武ライオンズの菊池雄星夫妻、水泳メダリストの松田丈志とかが、ウチのたこ焼きパーティに来て、子どもたちと一緒にたこ焼き焼いています。子どもたちは彼らがスターアスリートだということを良くわかっていないかもしれませんが、彼らと家で野球していますね。格闘家が来たら、蹴りしたりパンチしたり。メンタリストDaiGoさんも遊びにくるんですが、先日は筒香選手に抱っこしてもらいながらDaiGoさんと喋っていました。なんだか贅沢な光景です。でも子どもにとってはそれが普通(笑)。僕自身、子どもをそういう人たちに触れさせたいという気持ちもあります。そういえば先日には伊達公子さんと僕の家族を含めみなさんと奄美大島に旅行に行ったんです。子どもたちは伊達公子さんと一緒にお風呂に入っていました(笑)。

 

―お子さんの環境づくりでもあるんですね。

今、新しい家を建てているんです。僕がお付き合いしている人柄が良い色々な人が集まって、そこで交流している姿を僕は子どもに見せたいんです。AIの時代になってきて、子どもたちの時代は、人と合わずに物事が進む時代が本格的になると思うんです。だからこそリアルに人に会ってコミュニケーション取れる人の価値が高まると思うんですね。僕が子どもに出来ることはなんだろうと考えた時、これからそういう時代になっていくからこそ、運気のいい人たちが集うという環境に触れさせたいと。そういう感覚です。

―それが家を建てる動機なんですね。

家は、お金が貯まったらって、よく言いますけど、子どもが小さいうちじゃないと意味がないな、じゃあ今だよなと思って。子どもが大きくなって家を出たら、その家を売って嫁と賃貸マンションに移ってもいいですからね。そんなふうに思って、大きな買い物をしてしまいました(笑)。ここで使ったお金は自分たちのためでもありますが、集える場所になることで、また色んな人に喜んでもらえる。だったら活きたお金の使い方だなと思います。

―お子さんによく言っていることとかありますか?

自分がされたら嫌なことを人にしたらアカン、ということは言うようにしています。まずやることをやってから遊ぼう、というのも言います。自由っていうのは順番があって、好き勝手していいわけじゃない。やることをやるから自由があることを理解させたいし。人が喜ぶことをしようぜ、米粒も全部食べたらお金が貯まるよとか、もう少ししたらお金に対する価値観も身に付けさせられるようにしたいですね。後は「天知る、地知る、我知る」ですね。良いことをしても、悪いことをしても、全て天は見てるし、地球も見てるし、何より自分ではわかってますから。

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―お金に対する価値観、具体的には?

もう少し大きくなったら、現金を見せようと思います。今、娘がピアノを習っているのですが、1万円札を見せて「この1万円で1ヶ月ピアノを習うんやで。嫌だったらやめろよ、もったいないからね」。「やりたいことにはお金をだすけど、やりたくないことには出さんからな」と。「このお金はお父さんが一生懸命働いて、みんなに喜んでもらったから稼いだお金だよ。ただではもらえない。でも色んな人に喜んでもらうと、いっぱい増えるのがお金だよ」っていうことを伝えたいなと思っています。自分に言い聞かせながらね(笑)。

金沢景敏さん

今回の"オトン"なビジネスマンは、

金沢景敏さん

プルデンシャル生命保険株式会社家族構成:妻、娘(7歳)、息子(5歳)、息子(1歳)

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