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子どもに力を入れられる環境で、仕事をどうやるかっていう考えになっちゃうんです。
IT企業経営 東京都墨田区在住 須藤公貴さん(34歳)
家族構成:妻、息子(小2)
“オトン”なビジネスマン、第2回は、青森のリンゴ農家と消費者をつなぐビジネスを展開している須藤公貴さん(34歳)です。小2の息子さんと奥様の3人家族。須藤さんは、打ち合わせなどがなければ基本ご自宅が仕事場。奥様は主に大人を対象にしたバレエ教室を経営されていて、会社帰りの方のための教室なので、夕方から夜は家にいないという毎日。お子さんの朝ごはんは毎日お父さんが作られているそうです。今日はそんなところからお話を聞いてみました。そして後半は、今のライフスタイルにつながる根っこの話を伺いました。これにはびっくりしました。
聞き手:oton+to編集長 布施太朗
―まずは、朝ごはんをのメニューを教えてください(笑)
納豆、味噌汁、目玉焼き、たまにいい日はハム、ベーコン付き。牛乳、そんな感じですかね。味噌汁とかちょっと具を変えたりして。でも、豆腐とわかめとかシンプルなものが多いですね。たまにそこに油揚げも入れると、豆腐豆腐していてイヤだって妻には怒られるんですけど(笑)。
―大豆好きなんですね(笑)
大豆好きですよね。味噌、醤油もそうだし。僕の中ではフランス料理に勝るものは納豆卵がけご飯以外にないと思ってるんで。基本中の基本で。いつも同じようなご飯でルーティンやっています。あと、たまにね、エネルギー群が描かれたシートをテーブルに置くんですよ。これを食べたら炭水化物、これ食べたらたんぱく質、これ食べたら骨とか血液になるとかっていうのを絵で書いてあるやつをあるじゃないですか、グラフとか。これを食べたら体にどう影響があるかという話をしながら食べています。
―早くからお子さんにそういう意識付けをされているんですね。
はい。子どもがスキーをやっていまして、私がコーチなんです。今年の一月ぐらいから、競技で結果が出てきているので、自分も努力しないとダメだなと思ったんです。それで、スポーツ選手は体が大事ですけど、自分が栄養に関する知識がないままスキーの選手になっちゃったので、自分で経験できなかったのと同じ状況には子どもをさせたくないと思って。いい環境を作ってあげたいなって考えたんです。そこで妻と相談して、妻に分かりやすいグラフ作ってもらって、それで説明しながら食べさせるようにしたんです。
―奥様はバレエ教室を経営されているとか
はい。スタッフも7名ほどいます。主にOLさん達向けの教室をやっていて、レッスン終了時間が22:30なんです。車で通っているので、終電などは関係なく、帰りはいつも2時とか3時なんです。で、寝るのが3時4時。起きるのは昼ですね。だから朝ごはんは僕が作っているんです。夕食は妻が作ってくれるんですけど、作ってから仕事に出るので、6時くらいになって僕と息子で食べていることが多いです。
―奥様だけ半日時間がズレているんですね。
はい。ズレています(笑)。たまに早く起きる時は一緒にランチ食べるんですよ。なので、まあ、二人の時間はあるといえばありますけど。
―お子さんからすると、ママは朝寝ているもんだと、、、
はい。完全にそうです。昔からそうです。
―土日はどういう過ごしかたをされているんですか?
冬だと山ですね。3月くらいまでは山しかない。私、小学生30名にスキーを教えているんですけど、そこに息子も所属しているので、練習や大会で長野に毎週行っています。土曜日の朝、7時に東京駅を出発して、1時間20分ぐらいで着くので、ホテルまで移動して、なんだかんだ準備して、10時からスキー滑って、ホテルに泊まって、次の日、日曜日も練習して、5時50分に東京駅に戻ってくる新幹線で帰ってきます。大会の時は金曜の夜から出発しちゃいますね、全員で。
―小学生の子たちはみんな東京に住んでいる子ですか?
はい。東京の子です。もともとはバディ幼稚園というところの卒園生です。幼稚園からコーチを頼まれて引き受けたんです。今は、学校がバラバラですが、週末、バディの園長先生と社員と私3人で引率して行くんです。
―忙しいですね、じゃあ。
はい。でも好きなことやっていますから。
―スキーシーズン以外はなにを?
サッカー、ゴルフ、スケボー、スノーボードといろいろやっていたんですが、
今、彼の夢がスキーのオリンピック選手になることなので、スキーに結びつくと思っている、スケボーとスノーボードに絞ってきています。横のりスポーツですが、「再現性」を大切に考えていまして、難しい動きを、自分の思い通りに身体を動かす練習として、横のりスポーツは良いですね。
東京都の足立区にムラサキスポーツが運営しているすごい施設があるんですよ。スケボーのランプが。で、結局自分も分からなきゃっていう意識があって、未経験ですが一緒に始めてしまいました。息子のボードを買って、オレも買っちゃったみたいな(笑)。あんたまで買わなくてもいいでしょって言われますけど(笑)。
―お父さんと息子さんのどちらが上達早いですか?
息子のほうが圧倒的に早いですよ。かなわないですよね。ちょっと動画があるんですけど(と動画をみせてもらいながら)、これは僕が出来なかったんです。ここ降りるんですよ。僕、ここに立てないんですよ、怖くて。上から見ると高いんですよ。ガタンって行くところ怖いですよね。息子はここでやったりしいてますが、全然、僕はダメです。
―父親としてそれは悔しい?
いえ。全然思わない。もう全部越えて欲しい。何から何まで。自分の幼少期の頃の環境と今の環境をちょっと見比べることってないですか。自分の育った環境と自分の息子の環境が違うっていうのがあって、息子には自分よりも、よりいい環境を与えてあげようと思うので、僕らの時代でできないことが、やりやすい環境である以上うまくなりやすいと思うので、それは初めから子どものほうが勝っていますよね、もう。
―平日も休日も、かなり息子さんと一緒に過ごされていますね。もともとこういう生活を求めていたんですか?
そうですね。以前はSEOの会社をやっていまして、その時は常に会社に行かなきゃいけなかった。でも、これからのライフスタイルとしては、お金より時間が欲しかった。それでネットビジネスしかないなと。そうしたら2、3年前に新しいビジネスをはじめる環境が整ってきたんです。それで32才でその会社を売って始めたんです。リンゴの通販。地元が青森県なのでリンゴ仲間が多い。スキーやっている人の中にリンゴ農家が多かった。そんな人の縁があってリンゴのネットビジネスを始めるきっかけができました。さらに、地元に貢献したいっていう気持ちも強くて、青森で会社を登録し、地元に納税することを考えた。青森で働いてくれる社員も見つかった。WEBでの集客は僕が東京でやって、リンゴ農家は青森からリンゴを送るし、社員はリンゴ農家と折衝してサポートしてくれる。こういう体制が整ったんです。とにかく時間が欲しかったんですよね。子育てにとって時間が必要だっていうのは、ずっと思っていたので、望んでいた時間を生むための環境がガチャンとはまって、今のライフスタイルになったんです。これからまた新しい事業を立ち上げるんですけど、それも全部時間が失われないように仕組みづくりをしています。でも、多分、一番の原因は一個しかないんですよ。今こうやって喋ったけど。それは、青森で生まれて青森で育ったんですけど、生んでくれた親を見たことがないんですよ、今までの人生で。
―ご両親?
育ての親が親だと思っていたんです、ずっと。それを知ったのが26才の結婚する時だったんです。戸籍謄本を見て、「あれ?」って思って電話して、「どういうこと?」って言ったら、今すぐ行くって言って青森から来て、で、説明しくれて。本当?って言って、もう感謝でしたね、青森の親に。スキーをやらせてくれた感謝もあるから、地元の青森に会社を作れば経費で帰れることもあるだろうし、子どもも見せられる理由も増えるし。スキーをやらせてくれたから自分の子どもにもスキーやらせたい。子どもに愛を注ぐ理由は、育ての親がいっぱい愛を注いでくれたから。
生んだ親は僕を育てなかった。ということは、自分もその血がつながっているから、子育ては絶対本気にならないとダメだって。
僕の子どもしか血がつながっている人を見たことがないんです。
だから、ここに力を入れなかったらどうするんだっていうのが、どうしても湧いてくるんです。もう絶対、何が何でも子どもを幸せにしきってやるぞっていうふうに思うようになるのが根源にあって、子どもに力を入れられる環境で仕事をどうやるかっていう考えになっちゃうんですね。
今回の"オトン"なビジネスマンは、
須藤公貴さん
株式会社BlackStone 代表取締役
青森県黒石市出身。
家族構成:妻、息子(小2)
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