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子どもと会話

2016.6.13

トレセン○選。

手の甲に「声を出す」と、次男のシンが書いていた。

藤沢市のトレセン選考会の日の朝のこと。

サッカーをやっている子どもがいるオトンオカンなら

知っている人も多いと思いますが、

トレセンとは、ナショナルトレーディング制度の略で、

各学校にあるチームから数人が市のトレセンの選考会を受けて

通った子が1年間、そこで練習や試合を通してしスキルを高めていくというもの。

市のトレセンの上には、県のトレセンもあり、これがどんどんどんどん上に行くと

日本代表となります。(詳しくはこちらをごご覧ください

 

で、シンはゴールキーパーで5年生の時に、藤沢市のトレセンに選ばれて活動していて、

また今回、6年生のトレセンの選考を受けさせてもらうことになった。

そして当日、とにかく彼なりに力を出し切ろうと思ったのだろう。

力を出し切るためにまずできることとしたのが、思いっきり声を出すということだった。

 

シンがマジックで書いているのを見ていたが、あらためて聞いてみる。

「今日は、どんなふうに頑張るんだ?」

「オレ、とにかく声を出す!」とシン。

オトン、どこかでもっと技術的なことも言うのを少し期待していたのかもしれない。

ああ、とにかく声なんだあ。と、少し肩透かしを食らったような気もしないでもなかった。

でも、まあ

「そうか、じゃあ、思いっきり声出していこうぜ!」と言い、

「でも、グローブしたら見えなくなっちゃうな、あははは」と軽口をたたいた。

そして、選考会場まで車で送って行った。

ちなみに、この日、ママと妹のノンはまた別の予定。コタは部活。

なので、車の中はオトンとシンの2人。

会場となるグラウンドに着くまで30分弱。

後ろに座っているシン、言葉をひとことも発しない。

けっこう緊張しているようだ。

小5のときに選ばれてはいるものの、

その中で、自分よりあきらかに上手いキーパーもいたりして、

選ばれる厳しさというのを、むしろ昨年より実感しているよう。

会場につき、市内の各学校から選ばれた子たちが何十人もいる。

ゴールキーパーで受ける子は全員で5人だった。

ちなみに、小5のときのトレセンは、40人ほどが選ばれてそのうちキーパーは4人。

小6になるとさらに絞られて20人強。そのうちキーパーは何人になるか。

この日受けている5人の中の3人は、シンも含め小5のときのトレセンに選ばれていた子だった。

選考はこの日のみ。午前中で終わる。

何度も試合をしていくやり方。

2面使ってやっていて、キーパーは4人が試合に出て1人が休むというローテーション。

キーパーの中ではシンは小柄に見える。そこがやはり気になる。

しかしまあ、とにかく声は出ていた。

声だけは、ここにいる子たちの中で一番出ていたんじゃないかと、

親としては思いましたw。

 

 

そして選考会終了。

車に2人で乗った。

オトンから先に、声スゴく出ていたぞ、とかは言わずに

まずはシンに「今日はどうだった?」と聞いてみる。

オトンが先に褒めたりすることよりも、

まずは自分としてはどうだったかが大事だと思うので。

「オレ、スゲエ、声出せたと思う!」

ものすごく晴れやかな表情でそう言った。

「おお、そうだな。めっちゃ聞こえてきたぞ。とにかく声を出すって言ってたもんな」

「うん!」

その2日後に、結果の連絡が来た。

落選。

今回は3人のキーパーの子が選ばれたようだ。

この日は、オトン帰りが遅く、シンとは話することができなかったが

翌日、シンと話をした。

「きいたぞ、残念だったな」

「うん、めっちゃ悔しい!」

シン、選考会が終わったときの車の中と同じくらい

元気な口調でそう言った。

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