oton+to(オトント) > オトンの流儀とか アスリート編 > 16歳の時に親父から「アメリカかドミニカに行け」って言われたんです。母親は泣いて止めたんですけど、渡米となりました。
16歳の時に親父から「アメリカかドミニカに行け」って言われたんです。母親は泣いて止めたんですけど、渡米となりました。
マック鈴木選手(41歳)
職業:元米大リーガー、プロ野球選手
ご家族:妻、息子(2歳)、息子(4ヶ月)
聞き手:oton+to編集長 布施太朗 写真:吉谷吾郎
―マックさんのところでは野球はどういう風に教えているんですか?
ちょっと野球をやっていた人が教える基本とは真逆の基本を教えています。
―真逆と言いますと?
例えば、多くの指導者は子どもにボールは両手でキャッチしろって言うんですよ。そうすると子どもはなんでもかんでも両手なんです。走る時も初めから両手で取る体制でフライを取りに行くんです。僕はそういう子にグローブを片手にあげて走らせるんです。次に両手でグローブを持ったまま走らせて「どっちが走りやすかった?」って訊くんです。そしたら片手だと。当たり前のことです、これは。
―よく正面向いて両手キャッチみたいな印象がありますね。
その正面でキャッチしろっていうのもね、バッターに向かって正面になっているんです、本当はボールに向かって正面なんです。そうじゃないと体で止めるだけになってしまうんですよ。でも指導者の多くは、そうやって体で止めたらオッケーな感じですよね。アウトにならなくても。ウチは小さいうちから逆シングルを練習させるんです。ミスして後ろに逸らすかもしれないけど、アウトになる確率も高くなるんです。
―他だと小さい子が逆シングルやると怒られる感じですか?
怒られるところは多いと思いますね。でも中にはそういうことが大事だと気づいてくれる指導者もいます。あと、ウチはジャンピングスローを教えたりもします。やれば出来るようになってくるんです。今まで出来なかったことが出来るようになって、また違う事が出来るようになる、そういう教え方をしています。
(他にもキャッチしてから投げるまでの動作のことや、バットの振り方についても話が広がりました)
少年野球を教える人たちは、自分が学んできた経験でしか教えない人が多いから変わらないんです。サッカーの場合はライセンスを取って指導員になるとかあるんですが、野球にはそれがないので、自分の経験したことが基本。野球も基本の考え方というのは進化していますから。そこを指導者も勉強しないとダメじゃないかと思います。
―そういえば先日、野球の指導方法に関する考えとかブログでも書かれていましたね。
子どもが小さいうちは、勝った負けたを気にしたらダメだと思うんです。それを気にする指導者が多いですからね。
―マックさんが少年野球をやっていた時、お父様が何か言ったりは?
何にも言いませんでした。僕、エースで4番でキャプテンだったんですけど、「なんであそこで打たへんねん」とか「なんであんなとこでフォアボール出すねん」とか一切なくて。そういう時、一番落ち込んでいるのは自分じゃないですか。言いたいこともあったと思うんですけど、家という安息の場で追い討ちをかけたらアカンということを親父は思っていたんでしょうね。
―最後にお子さんに一つのことしか教えられないとしたら、何を?
2人とも男の子なんで、お母さんだけは大事にしてもらいたいですね。見ているとやっぱり母親の愛情の深さは違うなと思います。夜中にギャーって泣いてオムツを替える。寝不足になっても朝ごはんを作る。365日ですからね。これはすごいなとあらためて思います。親父はどうでもいいんです。お母さんは守ってあげないと。それにはお母さんを大事に出来るくらいにお前ら頑張れよという意味も含まれます(笑)。
マック鈴木さん、自叙伝も出されています。
ここにもっと詳しい話が載っています。よろしければ。
今回の"オトン"なアスリートは、
マック鈴木選手
職業:元米大リーガー、プロ野球選手
年齢:41歳
ご家族:妻、息子(2歳)、息子(4ヶ月)
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