oton+to(オトント) > オトンの流儀とか アスリート編 > 16歳の時に親父から「アメリカかドミニカに行け」って言われたんです。母親は泣いて止めたんですけど、渡米となりました。
16歳の時に親父から「アメリカかドミニカに行け」って言われたんです。母親は泣いて止めたんですけど、渡米となりました。
マック鈴木選手(41歳)
職業:元米大リーガー、プロ野球選手
ご家族:妻、息子(2歳)、息子(4ヶ月)
聞き手:oton+to編集長 布施太朗 写真:吉谷吾郎
―洗濯係とトレーニングを両立させていたんですね。
はい。僕の洗濯の仕事は夜中から朝方までになるんですが、6時に起きてジムに行き、教えてもらうんです。ランニングメニューにも一緒に入れてくれて、トレーニングを習慣づけてくれました。そしてバッティングピッチャーもさせてもらえるようになったんです。ある時、体も強くなってきたから、どのくらいスピード出るのかなと思って投げたら95マイル、154~155キロ出まして。
―その時17歳ですよね。
はい。野球できるなって思ったんです。
―早くから、引っ張り上げてくれるいい出会いがあったんですね。
そうですね。今、どうしてんのかなあ?フレディ。(スマホで検索し始める)
出てこないですね。メジャーで投げていたから情報が出てくると思うんですけど。
―もしテレビ番組とかで、マックさんの1番会いたい人と言われたらフレディですか?
あははは。会いたいですね。その頃は英語が喋れなくてあまりコミュニケーション取れなかったから、喋りたいです。
―選手としてデビューしたのはいつですか?
洗濯係をしていた1年めのシーズン最終戦に1イニングだけ投げさせてもらったんです。キャッチャーフライ、ライトフライ、三振と3者凡退でした。そしたら「来年は野球をしないか」って言われて、「野球させてください」って。それでいったん日本に帰って、親父のところでのバイトとトレーニングをしてビザの申請をして再渡米したんです。
―ご両親がアメリカに来たことは?
けっこう会いに来てくれましたよ。1年目の時もサプライズで来てくれました。その時は1〜2日はゆっくりしていいよって球団の人が言ってくれたので、自分が知っている範囲ですけど、いろいろなところに案内しましたね。日本に帰る時は、母親は「一緒に帰ろう」って泣いていました。
―17歳という多感な時期にで単身アメリカに渡って、大きく影響を受けたところっていうのはどこですか?
そうですね。日本での当たり前が当たり前じゃないことに10代で気づけたというのは大きいですね。例えば、普通に道を歩いていたら大きな人がゴロゴロいるわけです。中には危なそうな人もね。僕、日本にいる時は、体が大きかったし別にちょっとくらいいざこざが起こってもいいわと思っていたんですけど、アメリカだと撃ってきたり刺してきたりね、そういうのがよくある地域だったというのもあるんですけど。自分はなんて平和な国で威張っていたのかということにまず気づいたんです。
―平和の上に威張れていたと。
はい。それとパーソナルスペースという感覚ですね。人に対してはちゃんと間隔を空けないとという気持ちが生まれました。日本って広いところでもわざわざ密集するんです。なんていうんですかね、僕がやっている野球スクールでも「みんな、バット振れー」って言うと、1箇所に固まってバット振るんです。グラウンドは広いのに。混雑している駅の切符売り場なんかだと人がぶつかってきても気にならないと思うんです。日本はそれが当たり前だから。スポーツをやっていたら、例えば前から子どもが走ってきた時に10m手前で避けてあげるとか、そういうことに気づけると思うんです。でもスポーツやっていても気づかないというのがこの平和な日本です。だから10代の頃、ビザの更新で日本に帰ってくるとストレスが溜まったんです。なんでぶつかってくるのか、レディファーストとかお年寄りにドアを開けて「どうぞ」というようなことが日本人は出来ないんだろうって。
今回の"オトン"なアスリートは、
マック鈴木選手
職業:元米大リーガー、プロ野球選手
年齢:41歳
ご家族:妻、息子(2歳)、息子(4ヶ月)
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