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“子ども扱い”はしたくないんです。僕がされて嫌だったので。
健康食品会社経営 福岡県 渡辺智成さん
家族構成:妻、娘(小6)
聞き手:oton+to編集部 吉田法央
―他にはどんな選択肢を提示されたんですか?
たくさんありますが、まずは外国人恐怖症を払拭してほしくて市のプログラムに参加するのはどう?って誘いました。英語を教えるのがメインというより、遊びながら外国人と英語に触れるという機会です。今でも外国の人と話すだけでも緊張する、という人はいますよね。それでは話す以前の問題ですから。私自身、アメリカの大学を卒業していますが、娘に英語が話せるようになってほしいかというと、それはそうなんですけど、それ以上に外国の方と関わることでたくさんの異文化に触れてほしいと思っています。これは社員にも言っていることなんですけど、英語を話すよりも彼らの文化を理解することが大切です。そのためにオープンマインドでコミュニケーションを取ろうとする姿勢が何より大切だと私は思っています。ブロークンイングリッシュでまったく構わない。単語の羅列でも通じますから。想いを届けようという姿勢が大事ですね。極論すれば、google翻訳でいいじゃないですか。それにそろそろ高精度な翻訳アプリだって出るでしょうしね。
―確かに。コミュニケーションは会話ではなく、姿勢なのかもしれませんね。
アメリカやバリなど、かれこれ10回くらい海外にも一緒に行っています。だからヒアリングだけならかなりできると思うんですよね。大学のときの友達で、カンボジア出身のアメリカ人がいるんでけど、家族ぐるみで旅行に行ったんですね。友人にも同じくらいの歳の女の子がいて。気づいたら勝手に仲良く遊んでましたね。しゃべるのはまだですが、ヒアリングはかなりできていると思いますよ。いかに環境に適応できるか、これはなかなか学校では教えられることじゃない気がします。
―子育てもビジネスも、大切なのはオープンマインドの精神なんですね。
日本はほぼ単一民族でしょ。みんなが似たような常識を共有しているのでビジネスしやすい。アメリカでの商談の場は、肌の色から顔から文化からすべてが違います。当然、価値観も違う。もちろん商談なので共通言語は英語だから話せることは必須ではありますが、互いの考えや理念に共有・共鳴してビジネスを進めていくには英語が話せるだけじゃだめなんですね。相手の文化や価値観をどれだけ理解できるか、または理解しようと努めるかが重要です。心を開いてないと相手を理解することも、チャンスを掴むこともできないと思います。つまり、商談は成立しないでしょうね。
―海外経験よりも、心のあり方だと。
その通りです。海外に行ってる行ってないじゃなくて、どれだけオープンマインドか。その逆は頑固です。見ていてとてももったいないと思います。世の中にはいろんな考えの人がいる。いろんな考え方の人とコミュニケーションをとることで文字通り、世界は開けていきますから。これからの時代は特に。娘を海外に連れていったり、僕の外国人の友人家族を合わせたりするのは、すべて心を開くためのものです。英語を学ぶのは、今はそのついでくらいでいいんじゃないでしょうか。
―今、娘さんの関心ごとはなんでしょう?
私立中受験に向けた勉強、サマーキャンプ、そして劇団ひまわりとかなり忙しくなってきたんです。それで「どうする?どれが一番楽しい?全部続けることもできるよ」と聞いたら、サマーキャンプが一番楽しい、でも私立も行きたい、ひまわりは休会したい、と言いました。「休会は良くない、やるかやらないかだよ」と伝えて、ひまわりは辞めたんですね。中途半端が一番良くないですからね。
―奥様が嫉妬されるくらい、と伺いましたが娘さんとお母さんの関係はどんなでしょう。
いろいろ言いましたが妻の存在が大きいですよ。娘は私に好かれたいので背伸びして私に言ってないことがあるそうなんですね。たとえば、学校でこんなことがあった、テストの点数があまりよくなかったとか、全部、妻にぶつけているみたいです。それはそうですよね、接する機会が圧倒的に多いんですから。僕がしていることなんてそう多くはありません。母親と接している安心感は代え難いものです。社会と接している父親の私として、できる限り本物の選択肢を示すこと、これに尽きます。社員にも同じで選択肢を与えているつもりなんですが、なかなかどうして…。子どもは柔軟ですからね、これからもどんどん選択肢を提示していきます。好きだから、勝手にやりますよ(笑)。
今回の"オトン"なビジネスマンは、
渡辺智成さん
株式会社SBS 代表取締役
福岡県出身。
家族構成:妻、娘(小6)
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