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健康食品会社経営  福岡県 渡辺智成さん
オトンの流儀とか
ビジネスマン編 Vol.26

“子ども扱い”はしたくないんです。僕がされて嫌だったので。

健康食品会社経営  福岡県 渡辺智成さん

健康食品会社経営  福岡県 渡辺智成さん

家族構成:妻、娘(小6)

今回のオトンは、福岡で健康食品の開発からOEM、販売までを行う株式会社SBSの社長、渡辺さん。この度、BtoCの通販を主に行う別法人「株式会社むすび」を設立。そのロゴの基になったアイデアを出したのは、小学校6年生になる娘さんなんだとか。以心伝心の父と娘、そんな理想的な関係の親娘のお話しです。

聞き手:oton+to編集部 吉田法央

―いきなりで恐縮です。新会社(株式会社むずび)のロゴの原案は娘さんが考えられたそうですが、どういう経緯か教えてください。

そうなんです。簡単に言うと会社を立ち上げるところから、どんな会社にしたいかなど想いの丈を娘に語り、それを娘が表現した、ということですね。

―想いを聴いてかたちにできるって簡単なことではないと思います。ちなみにどんな想いか聞かせてください。

メンバー、ご家族、お客様、パートナー様、消費者様とのご縁をむすぶ。こころと身体をむすぶ。親を含めたご先祖さまと、子を含めた次の世代をむすぶ。「売り手」と「買い手」と「世間」をむすぶ。世界中のひとたちとのご縁をむすぶ。というのが社名に込めた想いなんです。会社のマークも水引と海と空の青、心の赤、森と大地の緑、というイメージまでありました。
水引は、引けば引くほど強く結ばれる、という意味があって、人と人を結びつけるものなんですね。リボンのように解くことを前提とした発想とは真逆で。そうしたら娘がひらなが一筆書きを提案してくれました。これはいい!と思いました。

―娘さんが社員やパートナー企業のみなさんの前でもプレゼンもされたんですよね。

私自身、今年に入って自分の使命が明確になったこともあり、改めて社員だけでなくパートナー企業のみなさんにも共有したく経営企画発表会というのを初めて行いました。場が和むから最初にプレゼンしてほしいって頼んだんです。何について話そうか、などいろいろ2人で話し合って、子どもから「仕事とは何か」というようなことを話してっていったら面白いんじゃないかと(笑)。決まってからは、娘が自分でシナリオも考えて資料もつくったんですよ。僕が考えて、表現を娘が担当する。僕がプロデューサーで、娘が表現者というイメージですかね。

渡辺智成さん

渡辺智成さん

―娘さんはなぜそこまで理解できてるんでしょうか。

ありのままの私を見ているからでしょうね。いいときもそうでないときも、涙しているところもすべてです。そういう様を見て、なんとか手伝ってあげたい、という気持ちが強いんでしょうね。どうやったら娘さんみたいになると?」って、いろんな人に言われますが、以心伝心というか、妻が嫉妬するくらい私と娘は感覚がよく似ているんです。だから大人たちを前にしてもしっかりしゃべれるんでしょうね。そして紆余曲折を得て、使命がクリアになって、目の前が開けたました。その姿を見て、今度は娘が大きくなったらパパの会社に入社するって言うんです。ちょっと感動ですよね。

―ほんとですか!

そうなんですよ、最高です。
何年かしたら気持ちが変わるかもしれないですけど、それはそれでいい。元々は、花屋があって、お医者さんもいて、なんでもすべてが揃うディズニーランドのような世界をつくりたいと言ってましたから。ハッピーランドっていう名前なんですけどね(笑)。

―本当にどうするとそんな娘さんに育つんですか?特別に何かされていることはありますか?

ありません。あるのは大好きって気持ちだけ(笑)。
娘が生まれたばかりのころ、「天才の作り方」だとか子育ての本を何冊も読みましたが、結局は
スキンシップが大事だとか、あたりまえのことを科学的に証明しているだけなんですよね。でも逆に「それでいいんだ!」と思いました。今もそうなんですけど、はじめの3年間は特に娘と一緒にいる時間を確保しました。2005年の8月に会社を設立したんですが、その2ヶ月後の10月に娘が生まれました。最初に借りた事務所は自宅から歩いて3分くらいのところだったので、夕飯は戻って一緒に食べて、お風呂に入れて、また会社に戻って仕事して、という毎日でした。うまく寝付けないときは、ドライブに連れていって寝かしつけたりもしてましたね。

―設立当初は特に忙しいと思うのですが。

趣味なに?って聞かれたら「娘!」って言ってましたからね(笑)。今は娘にも娘の時間があるし、私も当時とは違って社員も抱えていますから、接する時間は減りましたが会話はしますし基本的な姿勢は変わってないですね。
ただ、選択肢を多く提示するようにはしています。子どもはどんな世界があるのかわからないわけだから、こんな世界があるよって提示することが大人としての役割だと思っています。親としての努めとは、子どもを早く自立させることですよね。選択肢を提示して、決める。決めたらやりきる。それを繰り返し、自立を促す。特に苦労したり無理したりは一切ありませんね。好きだから勝手にやってるだけですね。ただ、質のいい選択肢を提示するよう心がけています。

―選択肢、ですか。

そう。結局、人間は自分で決めたことでないとやらないんですよ。だから自分で決めさせます。
それこそ外食ひとつ取ってもです。妻と決めた場所がすでにあっても、「どこ行きたい?」って。
すると僕らが決めたところは「あそこ嫌だ」って言ったり。せっかく決めたのに(笑)。

―徹底されてますね。

僕が嫌だったんですよね。子どもは子ども、大人は大人、と区切られるのが。小さいころ、母がママ友と話しているところに入って行きたかったんですけど、入れてもらえなかった。それが嫌だったんですね。それを自分の娘には味わわせたくないですよね。

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渡辺智成さん

今回の"オトン"なビジネスマンは、

渡辺智成さん

株式会社SBS 代表取締役
福岡県出身。
家族構成:妻、娘(小6)

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